少し前の話ですが、11月11日の日経新聞に『土砂災害の危険 52万か所』という記事がありました。
記事のもう一つの見出しは『「警戒区域」指定 半数満たず』でした。
土砂災害防止法という法律により、都道府県は危険個所を警戒区域に指定します。そして、その指定に従って今度は市町村がハザードマップを作ったり、避難指示の発令基準を決めたりするのです。
その警戒区域の指定が43%しかなされていないという記事でした。
さて、千葉県は他県と比べれば土砂災害の少ない県です。
そこで、実際のところ千葉県ではどうなっているのか現況を調べてみました。
すると47都道府県でもっとも土砂災害警戒区域が多かった島根県の30877か所に対して、わが千葉県は少ない方から7番目です。
一番少なかったのは沖縄県で338か所、以下佐賀県553か所、三重県627か所、宮城県769か所、北海道771か所、秋田県968か所、そして千葉県は1155か所です。北海道が少ないのは、人の住んでいる地域が少ないことが理由でしょう。
千葉県の1155か所をさらに細かく見ていくと、『土石流』と『地滑り』の警戒区域はゼロです。したがって、1155はすべて『急傾斜地の崩壊』についてのものということになります。
そして、急傾斜地に限って全国を比較すると全国34番目になりますので、全体での41番目からは7つ危険度がランクアップします。
松戸市にも急傾斜地が幾つもあります。過去に崩壊したところもあり、当時あわてて現地へ急行したことも今でも昨日のことのように覚えています。
「災害は忘れたころにやってくる」という寺田寅彦の有名な言葉は、やはり常に真実だと思うのです。
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