月別アーカイブ: 4月 2014

P波を感じると・・・(日本人的癖)

4月26日の朝刊各紙は一斉に相模トラフ沿いに発生する地震確率の変更を報じました。地震調査委員会によると最大M8.6の30年以内地震発生確率が5%だというのです。ただし、今回の発表ではM7クラスの地震発生確率については前回同様の70%と変わっていません。
1980年ごろ、シャープはポケットコンピュータを発売した時に創作コンピュータプログラムを募集しました。私は震源、震度、マグニチュードの関係のソフトを作りました。そんな訳で、今でもP波が来るとS波までの秒数を数えてしまう癖があります。
例えば10秒なら震源までの距離は約80キロですから、仮に相模トラフ方面なら三浦、北なら宇都宮、東なら銚子、西なら大月といった位置関係になります。
もちろん、こんなことを分かるよりも身を守ることが最優先されるべきことは言うまでもありませんが。

名前を付けることの大切さ

今朝の日本経済新聞『春秋』は、学童クラブの子どもたちがみんなで使う文具に名前を付けているという話でした。
たとえば、はさみは『はなこ』で、ホチキスは『ナンシー』という具合です。
私は、以前から『名前を付けることの大切さ』を痛感しています。モノに名前を付けると愛着がわき、より大切に使うものなのだと思います。
文化庁長官だった河合隼雄氏が『急須』にまで名前を付けていた話は有名です。
「何という名前ですか?」
「万事休すと言います」
氏特有のユーモアに脱帽したのでした。

20歳の投票率と29歳までの投票率

選管の方から直近の参院選挙第10投票区のデータをいただきましたので、年齢層別の投票者数を計算しました。
20から29歳15595人、30から39歳26801人、40から49歳36276人、50から59歳31958人、60から69歳44238人、70歳以上48534人でした。
20から29歳の人は、市内に53289人しかいませんので、30歳代の26801人に追いつくには50.3%の投票率が必要です。同様に、40歳代に並ぶには68.1%、60歳代に至っては実に83%の投票率が必要です。
もっとも驚いたのは、20歳の投票率が38.3%なのに対して、21歳から29歳までの投票率が28.44%と10ポイントも落ちていたことです。
「政治は若者に冷たく、冷たいから若者が政治離れをする」。まさに負のスパイラルです。この悪しき鎖を一刻も早く断ち切らないと本当に取り返しのつかない事態になってしまいます。

「もんじゅ推進自信ない」(読売新聞)

4月21日付の読売新聞に『「もんじゅ推進自信ない」 原子力機構職員意識調査で』という記事がありました。私は特に驚くことではなく、むしろ、そのような意識調査をしたところに、同機構がもはや手を引きたがっていると感じたのでした。
原子炉の使用済み核燃料をそのまま捨ててしまわずに、燃え残ったウラン235とプルトニウムを取り出して新たに燃料として使用すれば資源の有効利用になります。
問題は、そのまま捨ててしまった方がはるかに経済性が良いこと、有効利用のための再処理工場の建設に膨大な費用がかかること、プルトニウムを効率良く燃やす「もんじゅ」のような高速増殖炉の実用化を計画している国が存在しないことです。
世界があきらめたものに対して、仮に「推進に自信あり」という職員が多かったとしたら、私にはその組織は信用できません。
むしろ、ごく当然の判断であり、あとはどの段階でどのように撤退するかだと思います。

「胴上げ型」から「肩車型」へ

どなたが命名したのか『肩車型社会』という言い方があります。
2050年には、65歳以上の方1人に対して20~64歳の方の人数が1.2人になり、1.2人で高齢者1人を支えるので肩車のようだというのです。
1965年、初の国産旅客機YS-11が就航し、朝永振一郎さんがノーベル物理学賞を受賞され、山田太郎の「新聞少年」がヒットした年、1人の高齢者を支えていたのは9.1人で『胴上げ型社会』と言われました。
2012年、ロンドン五輪が開催され、山中伸弥さんがノーベル生理学・医学賞を受賞され、「ワイルドだろう」が流行語となった年、2.4人が支える『騎馬戦型社会』と言われました。
今後、少なくとも団塊ジュニアが高齢化を迎えるまではお年寄りは増えます。したがって、医療・介護・年金を制度として維持していくには支える側を増やす以外に対策はありません。女性が育児の心配をせずに働ける社会の実現が急務であることを社会全体が真正面から受け止めなければならないのです。