月別アーカイブ: 10月 2015

酒田の大火と「時雨」

本日、10月29日は39年前(1976年)に酒田の大火が起こった日です。
死者1名、負傷者1003名、焼損1774棟、焼損面積15万2105平方メートルでした。
この酒田以後、いわゆる気象災害としての大火は起こっていません。
これまでの日本海沿岸での大火は、台風や発達した低気圧が日本海を進むときに起こるフェーン現象によるものでした。
ところが、当日21時の天気図を見ると、津軽海峡に992ヘクトパスカルの低気圧があり、等圧線から酒田に強い西風があったことが見て取れます。
秋はシベリア寒気団が発生・発達する季節であり、この寒気が流れ出て日本海で水蒸気が供給され降雨となる、これを「時雨」と呼んでいます。
私たちの時雨のイメージは「冬の通り雨」ですが、一説によると「し」は風のことで、「くれ」は狂うという意味だそうです。
つまり、酒田大火の原因は「フェーン」ではなく、「時雨」でもなく、「しぐれ」だったということになります。

巨大ハリケーンの上陸

注目していたハリケーン「パトリシア」について最も大きく報じたのは毎日新聞でした。
日本気象協会のホームページで気象予報士の深水瑶子氏が『前代未聞』と紹介するなど観測史上最大のハリケーンでした。
記事によれば、上陸したメキシコに大きな被害報告はないとのことで安心しましたが、それにしても中心気圧879ヘクトパスカル、最大瞬間風速95メートルは現実離れした巨大さです。2005年に1800人を超える人的被害をもたらしたカトリーナでさえ902ヘクトパスカルでしたから。
このところ、台風もハリケーンも観測史上最大という形容詞が当たり前になりつつあります。2013年の台風30号も895ヘクトパスカルという猛烈な強さでした。
素人目には、世界の平均気温の上昇が『観測史上最大』を常態化しているように思えてなりません。台風の通り道に住む者にとって、たとえメキシコのことでも他人事は思えないのです。

デフレ圧力を乗り越える政策

今朝の読売新聞に『物価2%達成 先送り』という記事がありました。
2016年度前半ごろには達成するとしていた物価上昇率2%の目標を延期するとの内容です。
これまで日銀が実施してきた強気の措置-たとえば限りなく直接引き受けに近い国債購入、その裏表の関係にある通貨供給など-を考えれば、予想以上のデフレ圧力がわが国経済にはあるのだと言わざるをえません。
このデフレ圧力の根源的原因が少子高齢化や人口減少であるとするならば、経済政策では限界があり、人口政策中心の取り組みが必要です。
私は、やはり子どもを産み育てやすい環境づくりに社会あげて取り組まねばならないと思いますし、それこそ企業社会にあっては子育て世代の転勤を禁じるなど、これまで手を付けてこなかった子どもを中心に据えた政策に踏み込むべきと思います。
つまり、チャイルドファースト社会の現実化こそ最優先の政策ではないかと思うのです。

土砂災害と学校施設

今朝の千葉日報の1面トップ記事は『土砂警戒区域に41校』でした。
『土砂災害警戒区域と敷地が一部でも重複している公立学校は幼稚園で6、小学校23、中学校7、高校5の計41校』との記事です。
実は、昨年12月4日の定例県議会で、私は次のように質問しています。
「土砂災害警戒区域に指定された区域を有する公立学校は何校あるのか。」「(土砂災害警戒区域の指定が進んでいないので)各公立学校が独自に崖崩れ等の危険箇所を有しているか把握をしていく必要があると思うが、どうか」
この時の教育長の答弁は、今回の記事と同じ「41校」であり、「各学校では、学校敷地やその周辺の傾斜地の危険性について十分把握していない場合もある」とのことで、安全確保について強く要望したのでした。
しかしながら、約1年たっても今なお多くの問題があることがわかります。今後も子どもたちや関係者の安全確保をしっかりと訴えてまいります。

地方財政のカラクリ

昨日の日経新聞に『地方財政が改善   公営企業は暗転』という記事がありました。
『将来負担のない自治体は、14年度に46増えて598市区町村になった』。その一方で、公営企業は『破綻が懸念される債務超過は、13年度の19事業から14年度は215事業へと増えた』と報じています。
公営企業の暗転の方は、いきなり経営が悪化したのではなく、会計基準の変更により実態に近い財務諸表になったのです。これまで実態が見過ごされてきたことが問題だったのです。
では、自治体財政改善の方はどうでしょうか?
記事の中で大阪大学の赤井教授はこう述べています。
「個々の自治体で改善しても地方全体の借金残高は200兆円から減っておらず、マクロでは必ずしも良くなっていない」
景気が良くなり税収が増えているのに自治体の借金は減っていないのはなぜでしょうか?
それは、税収が増えた分だけ地方交付税が削られるからです。
もう一つの問題点は、本来は交付税として地方へ渡すべきお金を、国にお金がないものですから、地方に借金をさせて財政を賄わせているのです。
これを臨時財政対策債といいます。
本来、国が出すべきお金ですから、地方はこれを借金だとは思っていません。しかし、実態はやはり借金です。
赤井教授が指摘する「地方全体の借金残高は減っていない」というカラクリがここで理解できるのです。