3月11日午後2時46分に発生した宮城県沖海溝型地震は未曾有の被害をもたらした。
その日は、予算を決める重要な議会の採決の最中ではあったが、議事すらも中断した。
議場から出て6階の窓から見るとすでに臨海部で黒煙が上がっているのが見えた。
公明党千葉県本部はその日のうちに災害対策本部を立ち上げ、私は千葉市に留まった。
翌12日は、美浜区の液状化現場と市原市のコスモ石油のタンク火災現場に急行した。
コスモ石油の液化石油ガスタンク火災爆発現場は中には入れず、正門から黒煙を見るばかりであった。
たまたま千葉テレビの取材スタッフが駆け付け、「ほかの党の議員さんは来なんいんですか?」と尋ねられた。
私が千葉県議会議員に当選させていただいたのが平成15年である。
初質問が9月議会であったが、その時私が取り上げたのが、この市原市に集中する石油タンクの耐震問題だった。
千葉県には1408基のタンクがあり、これは全国第2位であった。
そして、そのうち耐震性に不安がある500キロリットル以上のタンクが976基もあり、それが臨海部の京葉工業地帯の市原市に集中していたのである。
市原にある829基のうち実に約6割の490基が耐震性に問題があった。
これを何とかしなければならないという問題意識から、地元の塚定県議や市原市議団と共に実地調査に当たったのである。
厚さ4.5ミリの鋼板のフローディング・ルーフにも降り立った。
その巨大なタンクを中から見上げながら、地震への対策を議論したことを思い出す。
今回のコスモ石油のタンクは石油ではなく、液化石油ガスのタンクではあったが徹底した原因究明と二度とこうした事故を起こさない対策を講じなければならない。
津波の深刻な被害と福島原発の脅威の影に隠れてしまってはいるが、千葉県のわれわれは千葉県の安全と安心に常に責任を負わなければならないのである。
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