月別アーカイブ: 6月 2010

千葉県は( )割自治?(第386回)

誰が言い出したか?『3割自治』という言葉がある。
知恵蔵によれば以下の通りである。
「日本の地方自治が弱いという場合に、象徴的なキャッチフレーズとして使われる言葉。自治体全体の歳入合計に対する地方税の割合、あるいは租税総額に占める地方税の割合が3割余りであることによる。」
さて、千葉県は何割自治なのだろう?
平成22年度当初予算の歳入の状況をみると、県税収入が6172億9300万円であるのに対して歳入合計は1兆5334億8300万円である。
つまり県税の割合は40.25%なので、千葉県は3割自治よりは1割マシな4割自治(?)であることが分かる。
ちなみに平成21年度当初予算では、7165億800万円に対して1兆5415億2400万円の46.5%なので、今年度は3割自治に6ポイント近づいた。
ついでに歳出のほうを見ると、人件費が21年度6107億6600万円(39.62%)、22年度5992億3800万円(39.08%)。
こちらも4割自治?という感じである。

いきなり消費税(第385回)

菅内閣が誕生して、いきなり「消費税10%」発言ではびっくりしないほうがおかしい。
鳩山前総理は、何でもかんでも『反自公政権』路線で支持率を落としたが、菅総理は何でもかんでも『反鳩山』のようだ。
鳩山さんは「4年間は消費税はあげない」と明言していたのだから。
まず何よりも10%の根拠が分からない。
「財政赤字が大変だから」というのなら、10%程度では焼け石に水である。
そもそも増税で赤字解消を図るべきなのかという議論すらしていない。
単純に10%なら国民の反発を買うまいという程度の考えのように見える。
民主党政権のこれまでの総括もなく消費税増税を総理が言い出すなど言語道断である。
まず、消費税がわが国社会にとって本当に望ましい税なのかどうかを議論すべきであろう。
今後のわが国は言うまでもなく高齢社会である。
高齢社会というのは本質的に、所得格差の拡大が著しい社会であり、資産格差の著しい社会である。
若いころは、みな所得格差も資産格差もほとんどない。
それが年を経るごとに格差が拡大するようになる。
一方、消費税というのは大勢の人に万遍なく負担してもらおうという税金だ。
格差のない社会であれば非常に公平な税である。
ところが格差が生じている場合、どうしても所得の低い人ほど負担が辛く、痛税感が強くなる税なのだ。
したがって、実は高齢社会にはあまりなじまない税金なのである。
そういう議論を抜きにして、いきなり消費税増税発言は乱暴である。
ましてや勝手にばらまいておいて「足りなくなりましたので増税です」ではあまりに国民を馬鹿にしている。
国の予算207兆円の無駄を省き、1割でもカットすれば20兆円くらいは簡単にひねり出せると大見えを切っていたのは民主党なのである。
そのツケを国民に回されてはたまらない。

人口指数・出生率マトリックス(第384回)

インターネットは恐ろしく便利である。
ちょっとネットサーフィンをするだけで千葉県内市町村の合計特殊出生率や人口推計が分かってしまう。
そこで、この二つのデータを組み合わせてマトリックスを作成してみた。
難点の言えば、人口推計は2000年を基準としていたので、急速に進展した市町村合併が反映されていない。
したがって、他県の人がマトリックスを作成する場合は結構面倒ではあるが、そもそも他県の人は作成しようと思わないだろう。

人口指数100以上人口指数80以下
合計特殊出生率1.3以上成田市ほか2市南房総市ほか5市、大多喜町ほか1町
合計特殊出生率1.2以下四街道市ほか4市、酒々井町ほか1町富津市、御宿町

このマトリックスを見れば、南房総市や大多喜町は出生率が高いのに人口指数は低位なので地域活性化がポイントだ。
一方、富津市や御宿町は少子化対策が急務である。
インターネットがなければこんな単純なことも気がつかなかっただろう。
インターネットはつくづくすごい発明だと思う。

事業仕分けすべきは民主党マニフェスト(第383回)

民主党の事業仕分けは国民へアピールはしたが、無駄の削減にはほど遠い結末となった。
われわれの税金を使う以上、もっともっと切り込まなければ、単に民主党の宣伝におわっただけである。
事業仕分けそのものは、その事業が政策目的に合致しているのかという基本部分をも問うものでもあり、政策実現に有効な手法であることは言うまでもない。
公明党が、自民、民主など他党に先駆けて事業仕分けを推進してきたのもそういう理由からである。
政策は政策目的にかなっていなければおかしなことになる。
昨年の衆議院の鳩山マニフェストには、子ども手当について政策目的を定めていた。
『次代の社会を担う子ども1人ひとりの育ちを社会全体で応援する』
そして、一人当たり月額2万6000円支給するとしていた。
これに対して、われわれはどこに財源があるのか?と厳しく批判した。
民主党は、国の総予算207兆円を全面的に組み替え、税金の無駄遣いと天下りを根絶すればよいと主張した。(マニフェスト1)
しかし、実際には予算の確保が出来ず、天下りも根絶どころか逆に推進してしまい、子ども手当ては半額の1万3000円であるにもかかわらず、われわれ国民は44兆円という膨大な借金を背負わされてしまったのである。
民主党は国民をペテンにかけたのである。あまりにひどいやり口である。
これを民主党お得意の事業仕分け的に言えば、
『社会全体で応援するのではないのですか?』
『これは財源の先送りじゃないですか?』
『つまり社会全体での応援ではなく、次世代による応援ではないですか?』
『政策目的が誤っています。廃止!』
ということになる。
そこで思い出すのは、2006年4月27日に公明党が発表した『少子社会トータルプラン』 である。
このプランは非常に良くできたもので、実は財源の検討もちゃんと行っている。
育児保険制度の創設を正式に検討課題として取り上げるべき』と提案している。
議論は深めなけばならないが、少なくとも民主党の政策目的を遂行しようというのなら、すなわち「子育てを社会全体で」というのであれば『育児保険制度』ということになるだろう。
民主党のマニフェストは子育て支援になっているようで、実は次世代への負担の押し付けである。
しかも次世代の子孫たちから見れば、頼んだ覚えもない話である。
民主党政権は、普天間のように現在の国民を失望させるだけではなく、将来の国民もまた失望させるのである。

仮説「理想的自治体サイズ」(第382回)

県議会選挙が近づくと議員定数が問題となる。
なんでも定数2の銚子市選挙区よりも人口の多い定数1選挙区が合併などで誕生したのだという。
このような逆転現象は結構いろいろな分野にある。
たとえば自治体の人口。
市である横浜市よりも人口の少ない県はあまりにも多い。
むしろ横浜市よりも人口の多い県を探した方が早い。
東京、神奈川、大阪、愛知、埼玉、千葉、北海道、兵庫、福岡、静岡の10都道府県のみだ。
千葉市よりも人口少ない県も7県ある。
一番面積の広い市は岐阜県高山市だが、大阪府、香川県は高山市よりも狭い。
滋賀県は47都道府県中38位だが琵琶湖を除くともしかしたら・・・と思う。
さて、公明党千葉県本部「地方分権・議会改革プロジェクトチーム」(二田口雄市原市議リーダー)がこのほど面白い研究成果を発表した。
それは議会改革についての千葉県内全市町村アンケート調査である。
この調査によると、
「議会改革を推進するための組織が設けられていますか?」
「本会議での質問に、一問一答方式を採用していますか?」
「代表質問は、毎回の議会で行なわれていますか?」
「予算委員会(特別委員会方式を含む)は、設けられていますか?」
「議員立法に取組むための、議会事務局体制は整えられていますか?」
といった設問に対して20万人以上の市よりも10万以上から20万人未満の市のほうがいずれも積極的なのである。
しかも「議会基本条例」や「自治基本条例」を制定していたのも人口10万人以上20万人未満の市だった。
自治体の人口は少なすぎても多すぎてもダメというのはあくまで直感的に理解できることなのだが、今回の調査によって自治体は人口15万人前後が最も住民自治に適しているのかもしれないという仮説が成り立ちそうなのである。
住民自治の理想は議会も活発な議論をする、そして住民の側も積極的に市政にコミットするという姿であろう。
こうした点がすすんでいるかどうか、人口規模で自治体を見るようにしたいと思う。
そして、今後の「地方分権・議会改革プロジェクトチーム」の活躍に大いに期待したい。