月別アーカイブ: 6月 2013

円滑な価格転嫁へ監視を

昨日の日経新聞に『小売り納入117社、消費増税理由に「値下げ要請あった」』という記事がありました。
公正取引委員会の調査によると、『2012年9月以降に値下げ要請を受けた納入業者1037社のうち、約11%の117社が「消費税率引き上げを理由とする要請だった」と回答した』。一方、要請したとされる大規模小売業者の側は『ほとんどは「消費増税を理由とした値下げ要請はしていない」と回答した』という記事でした。
両者の回答とも正しいとすると、大規模小売業者は消費増税を理由として値下げ要請をしたのではないと思っており、納入業者の11%は「言い方はともかく、要するに消費増税が理由なのだな」と受け止めているということになります。
消費税5%の時もそうでしたが、当初は転嫁がなされていても数か月後にはまた元の価格に戻るという状況がありました。
したがって、おそらく来年夏あたりからスーパー等に並ぶ商品価格は消費税転嫁前の価格に戻ることが予想されます。
私たち公明党は、『当面する重要政治課題』を発表し、そのなかで『「消費税転嫁対策特別措置法」や政府のガイドラインに基づき、厳正に監視、取り締まりを行うこと、(略)円滑な価格転嫁に向けた環境整備をさらに推し進めます』としています。
来年は、全国各地の地方議員がしっかりと監視役を果たせるかどうかが問われることになるのだと思います。

辺境のコスト

北方領土にせよ、竹島や尖閣諸島にせよ、辺境の領土を守るにはそれなりのコストがかかります。
ことは主権にかかわる問題なのでコストなど度外視すべきという意見は当然です。
ただし、同時にそのコストをねん出できるほどの経済力を失ってしまっては、いくら息巻いてみても始まりません。
わが国が阪神淡路大震災に襲われていたころ、南シナ海では中国が幾つかの島の実効支配を行いました。中国がそれを可能としたのは、領有権を持っていた国々との経済力の差、そしてそれに大きくかかわる軍事力の差でした。
しかし、他国と領有権を争うような地域の実効支配は、当然コストがかかります。
6月27日の読売新聞には『警察署襲撃27人死亡 新疆ウイグル』との記事があります。
『刃物を持った武装集団が地元の警察署や政府庁舎などを襲撃し、警察や住民、武装集団のメンバーら少なくとも27人が死亡した』
コストとは単にマネーというだけではなく、外出禁止や住民の不安といった社会の不安定さによる経済活動の停滞、そして何よりも人命が失われたりするコスト。これが辺境のコストです。
領有権の主張も経済力が必要です。そして、経済力とは言うまでもなく税金です。新疆ウイグル自治区の問題に中国は一体どれほどの税をつぎ込むことになるのかと思います。

決められない話

6月27日から29日にかけて、各紙一斉に千葉県「も」BSEの全頭検査を廃止すると報じました。
昨年の11月28日の私の質問に対して、(国から出向してきている)副知事はこう答えています。
『国が規制を緩和してもBSEの全頭検査は継続するべきと考えるがどうかとの御質問ですが、県内で屠畜される牛の検査につきましては、県民の皆様の意見を聞くとともに、他自治体の対応状況なども注視しながら検討してまいります。』
副知事答弁の『県民の皆様の意見を聞く』という部分はまさにその通りですが、『他の自治体の対応状況を注視しながら』という部分はいただけません。
これまで当たり前のように行ってきた『みんなと同一歩調を取る』という姿勢との決別がなければ地方分権など夢の夢だからです。
いま言われている『道州制』とはまさに他者との差別化に他なりません。差別化をすることによって競り合おうというのが道州制のメリットであり、他の道州と同じことをやるのなら単なる都道府県の合併というだけの話です。
大変残念ではありますが、BSE問題一つ見ただけでも、地方には地方分権を主張する精神的成熟がないということなのかもしれません。

災害対策の季節

今日の千葉日報に本当に小さくてローカルな記事が出ていました。
『大雨で成田線運休』という記事です。『22日午後4時ごろ、JR成田線の雨量計が規制値を超えたため、同線久住-下総神崎駅間が約1時間45分運休となった。JR千葉支社によると、上下2本が運休、最大1時間49分の遅れが生じ、約700人に影響した。』これが記事全文です。
熱帯低気圧にかわった台風4号が、梅雨の停滞前線を刺激して東日本に大雨の恐れという予報でしたが、千葉県はとりあえず成田線の運休という被害でおさまりました。
梅雨時からの台風シーズンは、私たち公明党議員団にとって災害対策本部立ち上げの季節となります。
私は、基本的に『台風プラス前線』は災害対策本部を立ち上げる、『台風のみ』の時はその時の状況判断と考えています。
地震やそれに伴う津波・液状化は頻繁に起こるものではりませんが、台風や豪雨による水害は毎年発生します。
議員同士の連携を密にしながら、今後も減災に取り組んでまいりたいと思います。

私の転機

今日の公明新聞「波紋」(読者のコーナー)は『私の転機』がテーマでした。
読むほどに思わず引き込まれてしまう内容でした。
働いていたガソリンスタンドの隣にあった総合病院の方から「病院で職員を募集している。私が保証人になるから受験してみないか」と声をかけられたこと、離婚して人間不信に陥っていた時に近所の方に声をかけられたこと、大学の恩師からの一本の電話、夫から「給料が半分になるかもしれない」と告げられたこと、夫の突然の死、先輩の「君も、もうここいらで、家族や周りの人のことを考える生き方をしたらどうだ」との一言。そうした、まさに人間ドラマの転機が綴られていました。
『転機』というものは誰にでも、どこにでも、いつか必ずあるということが良くわかります。
たとえば、それが夫の突然の死という不幸のどん底のような転機であっても、それをプラスにとらえていくことによって人生が拓けていくのだとあらためて感動しました。
私も地域の皆さんと一緒に前向きに活動してまいりたいと思います。