人と会うと、「3月11日には何をされてましたか?」と尋ねてみます。
ほとんどすべての人が澱みなく答えてくださいます。それだけあの日、あの時が私たちの胸に焼き付いています。
千葉県では、よくオリエンタルランドの危機管理体制の素晴らしさが言われます。
「キャスト」と呼ばれるアルバイトの人たちが園内にいた7万人の安全を守った話が伝えられています。
そのエピソードは素晴らしいものばかりです。しかし、私が最も凄いと思ったのは、年間160回もの防災訓練を行っていることにつきます。
こうした地道な取り組みがあって初めて7万人もの安全が守られたことを忘れてはならないと思います。
今日は、香取市のY議員から県立佐原病院の話を伺いました。
その日その時、佐原病院では2つの手術が行われていました。
大きな揺れの中で、ともかくも患者さんが手術台から落ちないように必死で押さえたそうです。
手術室も停電しましたが、やがて自家発電が作動して、無事に手術を終えました。
佐原病院は昭和30年の開院、現在の本館は昭和51年の建築なので耐震に問題があります。
そこで本館の患者さんを新館に移すことになります。歩けない患者さんは担架で運びました。
新館の床は蒲団が敷き詰められ、食事は手渡しで配りました。
県立病院で最も被害を受けたのが佐原病院でしたが、マニュアルにない手を次々と打ち、見事に団結して震災を乗り切ったとのことでした。
災害大国のわが国はこれまでもこうして危機を乗り切ってきたのだと思います。これからも必ず乗り切っていけることと思います。
私たちは、あの日あの時どういう行動をとったのか、どう復旧・復興に取り組んできたのか次の世代に語り継いで行きたいと思うのです。
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