時代によって価値観が変わるのは当然のことだと思います。
戦前、戦後で私たちの価値観は劇的に変化しました。たかだか70年ほど前のことです。
原子力エネルギーの開発を推進しようという政策判断を下したのは、たかだか50~60年前です。
そして、地球温暖化の切り札としてさらに原子力を推進しようという考えは3月11日の直前までほぼ合意を得ていたように思います。
それが、地震と津波と原発事故により一気に転換しました。
極端に言えば、何時間かの電源喪失すなわち何時間かの停電によってエネルギー政策の根幹ががらっと変わってしまいました。
価値観というものは徐々に変わるというよりも、このように一気に変わるものだったことに改めて気づかされました。
原子炉の老朽化が先か核燃料プールが満杯になる方が先なのかはわかりませんが、このどちらか先に訪れた段階で原子力発電は終了となります。
もし従来の化石燃料に戻ることを拒否するのなら、私たちは望むと望まざるとにかかわらず、新しいエネルギーを見出すしか生きるすべがありません。
非常に困難な新エネルギー開発を続けながら、さらに困難な放射性物質の保管・貯蔵・処分を長期間にわたって行っていかねばなりません。それが日本のみならず世界に突き付けられた大きな課題です。
たかだか数十年で相当程度価値観が変わってしまう私たちの社会。
その中で、何が正しい選択なのか、次代が求めるものは何かを私たちは必死になって考えなければなりません。そして、それを実行可能な政策として示せない限り国民の幸せはないのだと思うのです。
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