良い教育とはこういうものだと確定することは難しい。
そこで、教育を受ける側に決めてもらおうと言うのが学区の自由化であり教育バウチャー制度なのだろう。
さて、我が家にも小学1年生がいる。仮にバウチャー制が導入されたとしてどういう観点で学校を選ぶだろうか?
何を持って良い学校とするかは正直なところ分からないが、少なくとも悪い学校を避けようとするのではないだろうか?
ある学校があって、有能な教員を集め評判の良い教育を行っていたとする。
ところが、その学校で、たった一度重大な「いじめ」問題が発生した場合、いっせいにほとんどの親がその学校を避けるかも知れない。
つまり、その学校の存続問題につながりかねない事態は常に起こる可能性がある。こういう状況下で、「よし、バウチャー制か。がんばろう。」というモチベーションが保てるものかどうか?
むしろ(不祥事などが)何も起こらないようにと萎縮する学校も出てくるのではないか?
いずれにせよ、野心的で冒険的な魅力ある学校づくりという狙いはちょっと考えられない。
バウチャー制が都合よく機能するためのハードルは相当高い気がしてならない。過大な期待は禁物と思われるのである。
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