1999年9月はプルサーマルにとって何故か事件事故が立て続けに起こりました。
9月14日に関西電力高浜原発で使用するはずだったMOX燃料のデータ改ざんが判明しました。
燃料ペレットの寸法のデータが改ざんされていたのですが、はたして本当に国や関西電力は知らなかったのでしょうか?「やらせ」問題発覚後の現時点からすると疑問が生じてしまいます。
国と関電は現地イギリスに乗り込んで調査をし、24日に中間報告を出します。
それと前後するように、27日には福島原発の方のプルサーマル燃料が福島の港に到着します。
こちらは英国原子燃料公社製ではなくベルギー製でした。
そして30日には茨城県東海村のJCOの臨界事故が起こります。レベル4という大事故です。
これだけのことが9月に集中しています。
さて問題はこの後です。
10月に関電に別のプルサーマル燃料のデータ改ざん情報が寄せられたと言います。しかし、関電はこれを国に通報しませんでした。
さらに12月24日には今度は英国側の労働同組合がデータ改ざんを内部告発します。
こうした一連の流れを見てみると、信用できないのはわが国だけではなく、英国もまた同じと言わざるをえません。
現在、脱原発の動きはヨーロッパを中心に広がっていますが、その淵源が国や関係機関を信用できないというところにあるのかもしれません。
これまで原発の歴史は事故隠し、データ改ざんの繰り返しでした。こんどはそれに「やらせ」が加わったのです。
これでは脱原発の流れは抗しがたいものとなっていくのでしょう。
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