Monthly Archives: 3月 2009

病院!公立病院!かくも重たきもの(第271回)

昨日の住民投票の結果、銚子市長の失職が決定した。
病院の存続を公約に掲げて当選した市長が結果として公約を守れなかった。
政治は結果責任だと言われる。その意味ではやむを得ない結果だったと思う。
それにしても、今さらながら結果責任というものの厳しさを見せつけられたところである。
さて、市長の主張は「病院の存続は市の財政破綻をまねく」というものである。
市長は病院の存続を公約に掲げたほどであるから、おそらく存続に対して手を尽くしたのだと思う。
そして、これもあくまで私の推察なのだが、おそらく銚子市立総合病院以外にも銚子市には民間などの総合病院があったからこそ休院と言う選択をしたのだと思う。
つまり、仮に市立総合病院以外に病院がなければ、市長は市の財政がどうあろうと病院を存続させたかもしれないとも思うのである。
さて、そうしたときにどうなったか?
これは銚子市民だけではなく、公立病院をもつすべての自治体住民は真剣に考えておかねばならない重要命題である。
北海道の赤平市は恐るべき財政難に喘ぎに喘いでいるが、それは同市が市立病院の存続を決断したからである。
おそらく多分、赤平市は全国一節約につとめている市であろう。
先ごろは中古の消防自動車すら入札にかけて50万円ほどで売却した。
人口の少ない、財政力のない町が総合病院を持つことの意味を赤平市は私たちにこれ以上ないほど明瞭に示してくれている。
病院を持つということは、いずれ建て替え問題や新しい医療機器の導入が必ずある。
つまり相当のコスト負担を今後も長期間にわたって続けていくと言う覚悟が必要なのだ。
コスト負担なく公立病院を存続することは絶対にありえない。
転入者がいて負担を分かち合う住民が増えればよいが、今後の人口減少社会を考えれば望み薄である。
翻って、わが松戸市も病院の建て替え問題を抱えている。
建て替えは本当に重要な問題だ。
これを成功させるためには、市民が自分たちの病院をこうやって創り、こうやって維持していくんだと言う機運が絶対に必要だ。
そのためには、20年30年先の採算まで可能な限り現実に即したシュミレーションをして公表する。
そして、市民あげての活発な議論を繰り返す。これが絶対に欠くべからざる条件である。

アクアライン通行料1000円の効果(第270回)

3月20日からアクアライン通行料が1000円に引き下げられた。
これまでのETC料金は普通車2320円、軽自動車1860円だったが、この大幅な引き下げにどの程度の効果があったのだろうか?
ネクスコ東日本によれば3月20日から22日までの3日間の平均通行台数は4万1900台で前年の土日よりも23%の増加だと言う。
海ほたるの売店・飲食施設の売り上げも前年比12%の増だったと言う。
通行料金の値下げは、単純に客数・台数の増加にとどまらず、通行料金の下った分だけのお金が千葉県に落ちることも期待できる。
そこで、千葉県は?南房パラダイス(館山市)?鴨川シーワールド(鴨川市)?マザー牧場(富津市)?東京ドイツ村(袖ヶ浦市)?海ほたるパーキングエリア(木更津市)?道の駅とみうら枇杷倶楽部の6観光施設の入込客数を調査した。
それによれば、昨年は13万1574人・地点だったのが、今回は15万9504人・地点と2万7930人・地点、約21%の増である。
観光入込客数は、天候その他にも大きく影響されるので単純に比較はできないのだが、滑り出しは非常に好調に見える。
今後の高速道路料金の値下げも相当の効果が期待できるものと考えてよいようだ。

小沢党首の政治資金団体の不正問題(第269回)

本日の朝刊各紙は、小沢氏の公設秘書の起訴と小沢氏の党代表の続投を一斉に報じている。
小沢氏の公設秘書は小沢氏の政治団体「陸山会」だけではなく、小沢氏が代表をつめる「民主党岩手県第4区総支部」についても政治資金規正法違反だとして、あわせて3500万円もの虚偽記載をしていたという。
実は、政治資金規正法のなかで、この「虚偽記載」はもっとも重い5年以下の禁固刑を科せられる重罪なのである。
何故かと言えば、政治資金を規正するうえで虚偽の記載をされてしまえばルールの根底が崩されてしまい、そもそも政治資金規正法自体の意味がなくなってしまうからなのである。
小沢氏はこの重大性をまるで認識していないように見える。
つまり、小沢氏は大きな三つの勘違いをしている。
第一に、小沢氏ご自身が監督責任を負わねばならない公設秘書が起訴されたこと。
第二に、その起訴は最も重い罪であること。
第三に、問題となっているのは小沢氏ご自身の政治団体であり、小沢氏ご自身の政党支部であること。
さて、私も初めて立候補するときに政治団体をつくった。
それは確かに会費ゼロの形ばかりの団体であったけれども、その会計責任者とは間違いなく連帯責任を負うのだという思いで、先輩のYさんに会計責任者になっていただいた。
その後、Yさんの引越しに伴い幼友達のS君にお願いした。
YさんにしてもS君にしても、仮にこのお二人が何か問題を起こして私が議員辞任あるいは罰を受けてもこれは諦めがつくと思っていた。
お二人には申し訳ない言い方だが、仮に何かあったとしたら、このお二人にはそれ相応の理由があったのだろうから甘んじて私も罰則を受けようと思っていた。
それだけ信用していなければ会計責任者は任せられないし、政治資金団体を持つということはそれだけの覚悟を持つことだと思う。
ところが小沢さんにはこういう考えはまるでないようだ。
小沢氏は総理をも視野に入れた政治家である。その人がご自分の政治資金団体のことに、こうまで無関心無関係を表明できることが私には信じられない。
政治資金とは政治活動の根幹を支えるもっとも大事なものではないのか。
こうした政治資金に対する考えや扱いのいい加減さが数え切れないほどの汚職事件を起こしてきたのではないのか。
ここに悪しき日本政治の根本原因があることになぜ気づかないのだろう。

東漸寺(とうぜんじ)の山から(第267回)

最近、嬉しかったのは、わが家の隣の東漸寺の山からミミヅクの声が聞こえてきたことだ。
「奉公、五郎助奉公(ほうこう、ごろすけほうこう)」という独特の鳴き声である。
私の俳句の師匠は、これを「奉公、ぼろ着て奉公」と聞く。
中学時代から一人で山に登ってきた私は鳥の鳴き声には少しばかり関心がある。
大体、山登りは自分の足元ばかり見ながら歩くことになるので、周囲の様子を伺うのは聴覚頼りとなる。
鳥の声や風によって樹木や草が騒ぐ音を聞きながら何時間も何時間も歩くのである。
するとトラツグミが聞こえ、遠くでは筒鳥が鳴き、突然の鶯の笹鳴きに驚いたりする。
一度、三光鳥を聞きたいと思っているが、三光鳥はつくばエクスプレスの南流山駅の放送でしか聞いたことがない。
春三月は囀りのシーズンである。
鳥たちが競って鳴くことだろう。
ところが最近、ある場所にいったときに何か違和感を感じたことがあった。
そう。鳥の鳴き声が聞こえなかったのだ。
周りの状況からいって、鳥の声が聞こえていいはずなのに鳥がいないことがあるのだ。
鳥がいないということは、すなわち虫がいないことを意味する。
最近は滅多にハエを見ないし、昔に比べて蚊も少なくなったように思う。
下水道の普及によるのだろう。
長い目で見ていくと、何か良いことがあれば、多分同じくらいの悪いことがあるのかもしれない。

今こそ同一労働同一賃金を!(第266回)

石油が値上がりすると半年から1年の遅れで景気が悪くなると言う「説」がある。
昨年は、急激かつ異常な石油値上がりがあり、はたして「説」のとおりに大不況をむかえるに至った。
資産価格の異常な上昇が投機マネーを生み出し石油市場なだれ込んだと言うのは、「説」の一つの説明ではあるが、まあ後付けの理屈に近いかもしれない。
それよりも私が非常に心配なのは、新聞や雑誌に登場するほとんどのエコノミストの主張が暗いことである。
今回の不況については、その大きさにしても長さにしても相当ひどい状態だと言う意見ばかりが聞こえてくる。
仮に、そうした当たってほしくない予想が的中した場合、これまでの金融機関に対する国際的な規制や時価会計制度の変更があるかもしれない。
人間、苦しいときにはどうしてもいろいろなことを言い出したり始めたりするものである。
しかし、こういう苦し紛れの発想にはあわてて飛びつかず、よりしっかりと対応を考えることが必要だ。
それよりもこういうときにこそ実現させねばならないことはある。
それは、『同一労働同一賃金』である。
どう足掻いても世界中が不況なのであれば、わが国としてはこれまでどうしても実現できなかったこの命題を実現してしまうべきである。
不況でないと実現できないと言われるのは情けない気もするが、これでも実現できないとなればそれこそもっと情けない。