日別アーカイブ: 2011年12月8日

手仕舞いの時代

「バブル以前・バブル以後」いわゆる『バ前バ後』ではやはり時代の流れは違っているのだと思います。
バブル以前、行政はその領域をどんどん拡大していきました。
例えば土地開発公社です。
自治体に代わって公共用地の先行取得をするために設立された土地開発公社は、宅地販売にまで仕事の領域を増やし土地取得や造成を行いました。
これら土地が販売不振となってどれほど残っていることか。
もちろん、それらの土地について自治体に買取義務はありません。しかし、そもそも土地開発公社は100%自治体が出資して設立したのですから、公社が金融機関から借りた金は自治体が債務保証しているわけです。
こうした公社事業の見直し、あるいは公社そのものの見直しに手が付けられたのは平成15年前後だったように思います。
千葉県の公社改革も私が県議会に当選したあたりから始まったように思います。
また、バ後の土地区画整理事業もほとんどが惨憺たる有様です。
こちらの方は、どの自治体もなかなか舵が切れないでいます。
それは現実の問題として、多数の地権者がいて、悪い意味ではなく様々な利害が絡み合っていますし、事業の認可に県や国が関与しているという手続きの複雑さがあるからです。
しかし、と私は思います。
株式の世界では『手仕舞い』という言葉があります。本来の意味はよくわかりませんが、言葉のニュアンスとして「敗戦処理」というイメージに思えます。
事業の長期化が予想され、地権者にも見直しに反対がない場合には当然縮小があってもよいと思います。
そのほか、公営競技や各種基金事業など『手仕舞い』に入るべき事業が増えてきているように思えてなりません。
行政の事業縮小はおそらくこれからが本番になるのだろうと思うのです。