Monthly Archives: 11月 2008

0.5%の自然(第230回)

千葉県にはかなり広い入山禁止地域がある。
そして、その地域のほんの一部が、一年365日=8760時間のうち40時間程度、すなわち0.5%ほどだけ一般公開される。
東京大学千葉演習林の猪ノ川林道、柚ノ木林道である。今年(2008年)の秋の一般公開は、11月22、23、24、29、30日の5日間と大盤振る舞いである。
通常は、春に2日間、秋に2日間なので、わずか0.3%の自然ということになる。
さて、この林道には自然以外にも非常に珍しいものがある。
それは林道の山側の壁に高さ1メートルばかりの所に段を造り、そこに用水を流しているのである。
地元の村が大正時代に造ったという。今ならパイプかホースで水を引くところだろう。そんな味気なさに比べて、この用水の見事な優雅さ。
山登りのなかで林道歩きほど味気ないものはないのだが、ここは例外中の例外である。
ぜひ、このチャンスに自然とのふれあいを。
東京大学大学院農学生命科学研究科附属科学の森研究センター 千葉演習林 http://www.uf.a.u-tokyo.ac.jp/chiba/

民営化とは片腹痛い(第229回)

静岡県の空港が何かと話題になっている。
一方では地域活性化という課題があり、一方では建設や運営にかかるコストの問題がある。
何が正しい議論で何が誤った議論なのかは結局完成して数年たたないと分からないのかもしれない。
ただ、もう一つ誰も話題にしていない問題があることをここで指摘しておきたい。
この空港に関して、たとえば国土交通省関係の天下り役員はいるのかどうか?いるとすればどういうポジションで何人いるのか?
この点をぜひ明らかにして欲しいものである。
杓子定規に天下りが120%悪いと言うつもりはない。
どうしても能力的に必要な人がいて、みすみす退職によりその才能が生かせないとすればその人を採用すると言うことが100%ないとは言えないから。
ただ、わが千葉県の成田国際空港には確か3人の国交省からの天下り役員がいるし、関西国際空港も中部国際空港にもだいたい同数の役員すなわち経営サイドへの天下りがいる。
はたして全国の空港(もの凄い数であることは以前にこの独り言で書いたが)にどれほどの天下り役人がいるのであろうか?
成田が民営化したといっても天下りは厳然といるのである。
卑しくも民営化したと言う場合は少なくとも天下り役員が100%いなくなてからにして欲しいものである。

小選挙区制の行く末(第228回)

過去にも書いたかも知れないが、どうも小選挙区制度は危ういと言わざるを得ない。
何十年も地元に密着した活動をし、商店会を引っ張り、消防団で汗を流していても、選挙の直前にぽっと隣町からやってきたどういう人か分からない候補者にさっと当選をさらわれる。
私の住む千葉第7選挙区はこんな事態を幾度も見てきた。
要するに、この制度は候補者を問わない制度、候補者は誰でも良いという制度なのだ。
だから、世論調査をしてみるとまだ対立候補が決まってもいないにも関わらず、そのX氏の方が支持率が高いという結果が出たりする。
果たしてそれで良いのかと思う。
何かがおかしいのではないかと思う。
そして、この何かがおかしい選挙制度の結果、たとえば小泉内閣の郵政解散の時のように一方の政党があきれるほど大勝し、もう一方の政党があきれるほど大敗する。
つまり、あまりにあそび がない制度なのである。
小泉さんの郵政解散のときのような非常に分かりやすい対立構図が現出すれば、ふたたび大勝と大敗が実現するだろう。
最悪のケースは、政権交代を飛び越して、限りなく一党独裁に迫ることである。
そろそろ新たな選挙制度構築のときなのかもしれないと思うのである。