Monthly Archives: 11月 2012

帰宅訓練をしてみました

3・11の東日本大震災では大勢の方が徒歩で帰宅することになりました。
そこで、私も一度は歩いてみなければならないと思い、都合2度にわたって上野駅から松戸方面へのルートを歩いてみました。
スタートは上野駅の浅草口としました。メインルートは国道6号線となります。
まず、隅田川に出るルートも様々あります。
浅草通りがあり、言問通りがあり、合羽橋本通りがあり、そのほか細かいところ入れれば無数にあります。
まず考えなければならないことは、それらルート上にどのような危険地帯があるかであります。
仮に、言問通りを選んだ場合、浅草3丁目が倒壊危険地域に指定されています。一方、言問通り中間点には交番があり、交番の存在が心強いといった判断ができるかもしれません。
次に隅田川に出たとして、どうやって向こう岸へ渡るかも問題です。
南から駒形橋、吾妻橋、言問橋、桜橋があります。
吾妻橋から北は、隅田川の両岸が避難場所に指定されている隅田公園です。
しかし、常識でわかりますように川の流域は軟弱地盤で液状化の危険があります。無理して渡るのが良いかどうかは、そのときの判断のしどころです。
向こう岸・左岸に渡れば、そこには墨田区役所がありますので、そこへ逃げ込む方法があります。
左岸へ渡れたとして、今度は向島3丁目交差点から向島4丁目一帯は倒壊危険地帯であるだけではなく、火災危険地帯でもあります。
特に危険性が高いのが、東向島1丁目交差点から鳩の街通りと、東向島3丁目交差点から地蔵坂通りまでで、両方とも火災危険地帯です。
実際に歩いた感じでは、これをどう抜けるかが大きなポイントであると思いました。
さて、途中を省略して四ツ木橋を渡ります。
上野から松戸までの間に大きな河川が4本あります。
隅田川、荒川、中川、江戸川です。
その2番目の荒川を渡るのが、四ツ木橋であり、新四ツ木橋です。
どちらの橋も、液状化危険地帯にあります。
ここから本田広小路交差点、立石5丁目、白鳥交差点付近から青戸7丁目までも同じく液状化危険地帯です。
3本目の中川を何とか渡って、少し下り坂を行くと、気持ちの良い緑道が横切っており、道端にベンチが置いてあります。
長時間歩いて来れば、ベンチは非常にありがたい存在で、普段ならここでしばし憩うところですが、実はこの緑道は昔の河川跡です。
都内には、こうした、かつて河川だったところが、今は暗渠になっているという場所がいくつもあり、こういう場所がまさに、液状化危険地帯です。
ここを超えると金町は目と鼻の先です。金町広小路から高架になった国道6号線の下、道路のわきを歩いて江戸川の堤防に上がります。
堤防に上がる階段は、一か所だけしか設置されていません。
しかし、その階段へたどり着くまでの周辺は、火災に対して非常に脆弱な住宅密集地です。
果たして江戸川の土手に登れるのかどうか、最後の最後で不安になります。
以上、長々と述べましたが、ザックを背負い、頭を守る帽子をかぶり、けがを避けるための手袋をつけ、水や行動食をもつという万全の体勢であっても、大きな河川を何本も超え、火災危険地帯、倒壊危険地帯、液状化地帯を抜けて帰宅するのは容易なことではありません。
千葉県はじめ、首都圏各都県で帰宅支援ステーションを設けました。
たいがいはコンビニですが、実際に歩いてみると6号線のような幹線道路では駐車場が確保できないために、そもそもコンビニがあまりありません。
ガソリンスタンドがあるたびに、「こちらは帰宅支援ステーションですか?」と尋ねても、残念ながら「なんですかそれ?」という回答ばかりです。
幹線道路で一番目につくのは、自動車のディーラーなので、ここが支援ステーションになってくれればよいとも思いましたが、ディーラーの店舗は、ほとんど全面がガラスという造りなので、むしろ返って危険かもしれません。
なお私が歩いた8月の時点では、支援ステーションになっているカラオケ店は一つもありませんでした。
帰宅支援対策も実際に歩いてみるとなかなか単純なものではないことがわかります。
まず大事なことは、どこに何があるかという地図であり、地図に示す内容も支援ステーションの場所だけではなく、ここに利用できる公園がある、ここは倒壊、火災、液状化危険地帯、ここはエスケープルートがあるといった役に立つ情報が必要だと思いました。
そのためには、千葉県のみならず、東京都など首都圏各都県の帰宅ルート途上にある、密集市街地の情報も得なければなりません。
渡らねばならない荒川などの河川堤防は、どこが整備されていてどこが未整備なのか、という情報も必要でしょう。
そのためには、より一層、国土交通省や東京都などとの連携が求められます。
以上のような、実践に即した帰宅困難者対策を11月28日の千葉県議会の代表質問で質しました。
ぜひ千葉県議会のホームページでご覧になっていただければ、と思います。

またしても新党

さて、毎日のテレビや新聞を見るたびに新しい政党が誕生しています。
そして、それに連動して千葉県議会の某会派がまた名称を変更しました。
現在の千葉県議会の会派数は10を数えます。
まさに「多会派現象ここに極まれり」という様相です。
この『多会派』『多政党』という現象そのものがすでに小選挙区制度の否定でもあります。
これだけ多様化した価値観の時代にあって、小選挙区制度によって2つの政党に政治をゆだねるという選択には無理があります。
その無理が、一気に弾けたのが多会派多政党現象のように思います。
おそらく今度の総選挙は、これほどの政党が乱立していますので、過去最大級の死票がでることでしょう。
すると、この死票の問題は、政治に国民の意思が反映されるかどうかという観点で見れば、今問題になっている一票の格差と同程度の大きな問題ということになります。
もう誰の目から見ても、選挙制度改革の方向は、むしろ小選挙区を減らして比例部分を増やすか、あるいはやはり中選挙区制度を含め抜本的な改革ということになるのではないでしょうか。

いまさら「交付税法」もないものですが・・・

地方交付税法の第六条の三の「第2項」にはこう書かれています。
『毎年分として交付すべき普通交付税の総額が引き続き第十条第二項本文の規定によって各地方団体について算出した額の合算額と著しく異なることとなった場合においては、地方財政若しくは地方行政に係る制度の改正又は第六条第一項に定める率の変更を行うものとする』
何を言っているかというと
『地方に交付すべき地方交付税の金額が実際に集まった金額より著しく少なければ、制度改正か集めるために決めた率を変更します』と言っているのです。
では、集めるための率とは何かというと、第六条第一項に書いてあります。すなわち
『所得税及び酒税の収入額のそれぞれ百分の三十二、法人税の収入額の百分の三十四、消費税の収入額の百分の二十九・五、並びにたばこ税の収入額の百分の二十五』です。
言うまでもなく、地方財源の不足額は毎年恒常的なものです。
この10年間の合計は96兆4000億円ほどですから、年間平均10兆円の不足が毎年毎年続いています。
したがって、地方交付税法に照らし合わせれば、所得税以下の「率」を変更しなければならないのです。それが嫌なら制度改正です。
そこで、国は『折半ルール』というものを作り出しました。これが制度「改正」でないことは、国が3年間だけの緊急避難的措置としたことからもわかります。
この「ルール」は、要するに「足りない分は、国と地方で折半しましょう。国は(結果的に)国債で捻出し、地方は臨時財政対策債で捻出してください」というもので、何のことはない国と地方と半分づつ借金しましょうという話です。
このルールが決められたのは、平成13年ですが、3年たった平成16年に延長され、さらに3年後の平成19年にまたしても延長され・・・・何というご都合主義でしょう。
それだけではありません。臨時財政対策債も借金ですからいつかは返済しなければなりません。そして、その返済金の捻出も『臨時財政対策債』を発行しているのです。
今さら指摘するのも大人げないほどですが、毎年発行される『臨時財政対策債』とは誰がどう見ても臨時ではなく、ごくふつうの『財政対策債』でしょう。

原発事故からの避難の日

その日の新聞に福島原発の記事がないと心配になります。
あれほどの災害が忘れ去られることに危機感を覚えます。
原発事故は、言わば終わりのない噴火災害に近いものがあります。
放射性物質の半減期が何万年というスケールなので、沈静化に向かう時間的スケールがけた違いに長いのです。つまり、時間に解決をゆだねられないのです。2万年から10万年たって沈静化するというのでは、沈静化しないことと同義なのです。
今なお福島第一原発の鎮静化に大勢の人たちが命懸けで取り組んでいるのであり、それがあって初めてわれわれの生活や人生が成り立っていることを忘れてはならないと思います。
「新聞やテレビに報じられないこと」イコール「放射性物質の拡散がなくなった」ではありません。
むしろ、これからの長い長い年月、我々や我々の後に続く青年世代や子どもたちに、これからも絶対に負けない気持ちと挫折しない強い決意で、メルトダウンした原子炉に立ち向かうことを明確に伝えていかなければなりません。
さらにそのことを、次の世代へ、次の次の世代へ、しっかりと伝えていかなければならい義務を負っているのです。
私は、広島、長崎への原爆の投下の日、8月15日の終戦記念日と同レベルに重要な日として、『福島の日』を定めるべきなのかも知れないと思っています。

誰が危機管理をするのか?

一度は登ってみたい山が、富士山の「宝永火山」です。
私は中学1年生から山に登っているのに、そもそも富士山の山頂に立ったことがありません。
山頂に立ちたいという気持ちはそれほどありませんが、それでも宝永山の広大な森や火口を一度は覗いてみたいと思っています。
さて、火山予知連絡会の藤井敏嗣会長に富士山噴火の可能性について伺いました。
藤井会長によれば、日本の火山の寿命は数十万年から百万年なのに対し、富士山の年齢はまだ十万年ほどで、人間で言えば10代なのだそうです。これから元気になって噴火する火山だというのです。
マグマの噴出量は、この1000年間で6キロ立法メートル。浅間山や桜島などと比べ物にならないほど多いとのこと。
仮にも噴火すれば、東側に火山灰が流れるために相当な被害となります。ちなみに、千葉県の農産物の被害については、数年前に本ブログで試算したことがあります。
昨年の東日本大震災後、いくつかの火山が活発な動きを見せました。日光白根山、富士山、焼岳、乗鞍岳、伊豆大島、新島、阿蘇山、九重山などです。
マグニチュード9クラスの地震があると、かなりの確率で火山の噴火が連動しています。大体長くても3年以内に起っています。
すると、単純計算では2014年3月までは要注意ということになります。
雲仙普賢岳の時も霧島の新燃岳の時も噴火の兆候はわかりませんでした。
精密なセンサーで傾斜の変化から山体膨張などをとらえることはできるものの、噴火の直前にはわかるという程度のようです。
今度の総選挙で、新しい総理が決まります。その総理は、予想される東海・東南海・南海地震やそれに伴う火山噴火などの危機管理にあたる可能性があります。
そのときに、見てくれだけの中身のない総理であってはたまりません。一人の力はたかが知れていますので、チームとしてしっかりした内閣でなければなりません。
いずれにせよ、次の総理は常に『災害対策』の4文字を念頭に置いて執務してほしいと思います。