防犯」カテゴリーアーカイブ

交番襲撃事件に思う

10月11日の各紙は富山市の交番を襲った容疑者の再逮捕、送検を一斉に報じました。
これは6月の事件ですが、9月にも仙台市の交番で33歳の巡査長が刺殺されるというあってはならない事件がありました。
交番というのは、住民にとっては共に防犯に取り組む身近な存在であり、気軽に立ち寄えるところが長所です。つまり、端に防備を厳重にすればよい場所ではありません。
そこで、私は10月3日の県議会・生活環境警察常任委員会で、交番の安全確保、特に警察官不在時にその家族が警察官にかわって応対する駐在所の安全対策について質問しました。
「県内の駐在所において、家族が突然襲われることのないようドアホンの設置が必要う。その設置状況と今後の計画は?」
県警は、「モニター付きドアホンの設置は必要であり、整備を進めて参りたい」との答弁でした。
まだ未整備の駐在所は県内にかなりありますが、ともかく早期の設置を求めた次第です。

公金横領に思う

昨年11月、浦安市は市税収納員による着服を発表しました。
実際の着服は2年前のことであり、別の職員が滞納整理業務を行っていて発覚したとのことです。
実は、松戸市でも平成12年に同様の事件があり、その防止策を徹底考察したことがあります。
二人で行う業務ですので、簡単に着服できるものではありません。もう一人を欺くための手口に驚いた記憶があります。
そこで、浦安市の中村理香子議員に問合せたところ、浦安市においては夜間や土日にも徴収に伺うため、業務は一人で行っていたというのです。
手口も、領収書を2冊用意して、うち1冊を着服用にするという単純なものでした。
公金横領は、絶対にあってはならないことですが、公金を一人で扱い、かつその都度チェックがなされなければ犯罪を誘発する可能性が生じてしまいます。
収納業務が一人で行われていないか、領収書が機械管理に移行されているか、県内市町村の議員に注意喚起を行わなければと思いました。

「自動車盗対策」、茨城へエール

新聞のバックナンバーを点検していたところ、昨年12月2日の茨城新聞に『県内ヤード256カ所 県が規制条例案提出』という記事がありました。
条例案が提出されることは、昨年の視察の折に伺っておりましたが、このほど県警が把握した市町村別ヤード数は非常に興味深いものでした。
千葉県では四街道・佐倉方面にヤードが集中していますが、茨城県警の調査では、坂東市48、常総市16、境町11カ所など千葉県北西部に近接する市町にヤードが多かったのです。
千葉県にはすでにヤード条例があり、一定の効果をあげていましたが、やはり隣接県が連携して取り組んでこそ効果が上がります。千葉・茨城が連携して適正なヤード使用を推進するとともに、まだ条例のない県にも制定を働きかけてまいります。

犯罪被害者の声から

dsc_8120ご本人様の了解を得て、以下のお話をもとに一般質問させていただきました。省略することがなかなかできず、大変長い引用となりました。

「私の主人は、大手商社に勤めており、毎日夕食もとらずに、11時頃に帰ってくるという仕事をしていました。
夜中の2時に帰って来て朝の5時に出るということもあり、あんなに働く人は見たことがないといわれる働き者でした。
主人は、休日も仕事が多かったのですが、子どもたちと過ごせる時間はいつも優しく、全力で遊んでくれました。子どもたちはそんなお父さんが世界で一番好きでした。
そんな主人が、忽然と姿を消してしまったのは2004年11月24日の事でした。
その当時、主人は、元上司が会社の証券を持ち逃げして会社を辞めてしまい、会社側の訴訟担当者となって働いていました。主人は、その証券を取り戻そうと何度もフィンランドへ渡り、それこそ死ぬ思いで交渉を続けていました。
北欧行きのスケジュールはきつく、ホテルで寝る間もないときもありました。
そのような必死の努力の甲斐あって、ついに元上司から証券を取り上げ、会社に戻すことができ、その裁判の和解が成立するその日に、主人は忽然と姿を消してしまいました。
主人がいなくなってから、わが家には警視庁捜査一課の女性刑事が泊まり込み、電話には逆探知が取り付けられました。
警察からは口止めされ、誰にも主人がいなくなったことは言えません。私も普段通りくらし、子どもたちも普段通り学校へ行き、近所の人から尋ねられても嘘をつくしかありませんでした。
一体どうしてしまったのか全く分からないまま、行方不明から1カ月たったクリスマスの日、お父さんの帰りを待ちわびている子どもたちのもとに、お父さんは遺体で帰ってきました。
主人は、11月24日の夜、帰宅する寸前の我が家の前で、元上司が雇った若者5人に拉致され、ガムテープでぐるぐる巻きにされ、殺されてしまったのです。
主人が行方不明になってから大変つらい日々でした。生きているかもしれないというわずかな希望のなか、ずっと女性刑事が私に寄り添ってくださいました。食事を作ってくれたこともありました。しかし、遺体が発見されて犯人が捕まると、唯一頼れる存在だった刑事は私の前から去って行ってしまいました。警察は犯人逮捕が仕事であり、いつまでも私の家にいるわけにはいきません。
近所の人が頻繁に訪ねてきます。主人の実家から7人が出てきました。
私は家中に布団を敷き、10人以上の食事の支度をしました。
皆、泣いています。私はひたすら「ごめんなさい」といいながら、毎日来てくれるお客さんにお茶を出しました。
私もどうしてよいかわかりません。殺人事件のあとはどのように進むのか誰もわかりません。
私にとっては毎日毎日が地獄の日々でした。事件後の事務処理が次々とやってきます。
主人が使っていたパソコンはパスワードが分からず開けません。銀行、携帯電話、保険、株など40歳のわずかな財産でも本人でないと解約することもできません。役所には死亡届から始まり、各種書類をぐるぐる階を回って提出しました。
その都度、何度も何度も同じことを説明し、窓口の人も涙を浮かべながら手続きをしてくださいました。
それ以外に、私自身の仕事もしなければなりません。私は毎晩2時ぐらいにやっとお風呂に入り、疲れて、このまま死んでしまえたらどんなに楽だろうと思いました。
でも、お母さんまで死んでしまったらあの子たちはどうなってしまうのだろうと思い、毎日、やっとの思いで生きていました。
娘は、誕生日に外食をして「好きなケーキを食べていいのよ」と言っても「お父さんが食べられないから私もいらない」と大好きだったケーキも食べません。
運動会、学芸会、入学式、クリスマス、子どもたちはつらい思いをしてきました。
そして、裁判が始まり、迎えた判決はあまりにも軽いものでした。
主人には何一つ落ち度がなく、すべて犯人たちのせいであるにもかかわらず、裁判長は淡々と刑を言い渡し、加害者に「真面目に務めればもっと早く出られますよ」と励ましのお言葉つきでした。
主人はまじめに働いて殺されて、人を殺した人が刑務所で短い間働けば、たとえ反省もなく再犯の恐れがあっても私たちの社会にでてくるのです。
私は犯人たちがうらやましくて泣きました。夜中まで事件の後片付けの仕事をしなくていいのがうらやましい。更生するまで国が守ってくれるのがうらやましい。被害者や被害者遺族に比べて加害者たちはうらやましくて仕方のないことばかりでした。被害者遺族は一体だれが守ってくれるのでしょうか。」
犯罪被害者の方のお話を伺いますと、言葉につくせない、やるせない思い、また乗り越えがたい理不尽さに居ても立っても居られなくなります。
そこでお伺いいたします。
第一に、被害者あるいは被害者のご家族が警察に対して何を望んでおられるのか、それに対して警察はどう答えているのか。
第二に、千葉県の犯罪被害者の公費負担制度への対応はどこまで進んできたのか?
第三に、犯罪被害者やその遺族の方の状況を何よりも県民に知ってもらうことが重要だと思います。そこでその声をぜひ県警本部のホームページで紹介してほしい、それも見つけやすく紹介していただきたいと思いますがいかがでしょうか。
以上3点、お尋ねいたします。

共産党が警察官増員反対。理由は??

6月26日の千葉県議会環境生活警察常任委員会に『警察官の増員に関する意見書』が議員発議されました。
当然、「全員賛成!」と思いきや、共産党委員が反対したのです。
その直前までの議論で、人口の面でも刑法犯認知件数でも110番受理件数でも、千葉県は全国平均から見てかなり警察官が少ないというデータが明らかにされていました。
しかも、私のところにも交番の設置要望が幾つも寄せられていますが、一つの交番に警察官が6人から15人必要なのです。したがって、当然、警察官増員は合意ができているものと思いました。
ところが、「反対」でしたので、皆、びっくりして一瞬時間が止まってしまいました。
当然、反対理由を述べるのだろうと思っていましたが、何も語りませんでしたので反対理由はわかりません。
しかしながら、その後の委員会では「交通安全に(警官を配置するなど)万全を期せ」(趣意)というような発言をされていましたので、まったく意味不明です。