Monthly Archives: 8月 2009

三笠食堂のおばさん(第308回)

中学・高校・大学と育ち盛りの時代に親元を離れて下宿生活をしていたので空腹と冬の洗濯には閉口した。
コインランドリーなど無い時代なので、持てる限りの洗濯物を持って学校の第二寮まで30分近く歩く。
この寮の、なぜか吹きっさらしのグランドのまん中に数台の洗濯機が並べてあり、寒風に凍えながら洗濯機を回したものである。
そうしてガチガチになった身体で、濡れた洗濯物をもう一度持って帰るつらさ。
一方の空腹の方は、自分のせいでもあった。
少しでもお金が入ると、私はそれを貧乏一人旅に使ってしまうので食べ物を買う金がなくなってしまうのだ。
そもそも旅館やホテルなどに泊ったことが無い。
一度だけ軽井沢のユースホステルに泊ったことがあるが、あとはすべて野宿や駅の軒先を借りながら文庫本を一冊もって全国を一人で放浪した。
木枯し紋次郎の影響を相当受けているのかもしれない。
さて、貧乏旅行のコツは旅費をいかに安くあげるかである。
学割の2割引と一般周遊券の1割引で合計3割引というのが一つのパターンであった。
いわゆる周遊券では決められた範囲の中しか動けないので、どうしても自由度の高い一般周遊券をつくることになる。
ところが、そのためには交通公社へ行かねばならない。
一番近い立川の交通公社でさえ、学校をサボる以外にいく方法はない。
そこで、申し込みと受け取りの最低2回は学校をサボっていく。
当時は金もないので、国分寺の下宿から立川まで歩いていった。
そのときに、どうしたわけか私は郵便局の通帳を落としてしまったのである。
悪いことは出来ないもので、それで私のサボりが発覚してしまうのだが、通帳を拾ってくれたのが三笠食堂のおばさんだった。
それ以来、国立の駅に近い(確か名画座の裏のほう)この食堂に何度か足を運んだものだが、おばさんはその後どうしているのだろうか?
駅からの近さから考えて食堂が残っているとは考えにくい。
申し訳ないが今となっては顔も思い出せない。
どういうわけだか、青春の一時期に出会った人たちが無性に懐かしく思われる今日この頃である。

新型インフルエンザ対策(第307回)

8月21日に森田健作知事に対して「新型インフルエンザ対策についての緊急申し入れ」を行った。
森田知事は不在で坂本副知事に手渡した。内容は以下の通りである。
新型インフルエンザ対策に関する緊急申し入れ
 さる8月19日、舛添要一厚生労働相は新型インフルエンザの本格的な流行が始まったことを表明した。
また同日、名古屋市は新型インフルエンザに感染した女性(81歳)が重症肺炎により死亡したと発表した。これで、わが国における新型インフルエンザによる死亡例は沖縄県宜野湾市の男性(58歳)、神戸市垂水区の男性(77歳)につづき三人目となった。
 厚生労働省によれば、新型インフルエンザによる入院患者は8月12日から18日までの一週間だけで86人、このうち重症化のリスクの高い基礎疾患を持つ人は36人に上るという。
 一方、わが千葉県においても県内各市で障害者施設や保育所、学校等での集団感染が連日のように伝えられ、流行と重症化が強く懸念されている。
 これまでも指摘してきたとおり、インフルエンザの被害は第一波よりも第二波、第三波の方がより大きくなる可能性が高いとされ、やがてむかえる秋以降にさらなる感染拡大のおそれがある。
そこで以下の項目について強く要望する。
1) 今後想定される感染拡大に対して万全の体制整備に努めること。
2) 県民に対して、インフルエンザの予防法、感染が疑われる場合の対処法等について一層の情報提供に努めること。
3) 医師会や医療機関等に対して適切な情報提供、情報交換を行うなど一層の連携をはかること。
4) 千葉、船橋、柏の各市保健所との一層の連携をはかること。
5) 「新型インフルエンザに係る相談窓口」の一層の周知をはかり、また相談時間を24時間とすること。

千葉県後期高齢者医療広域連合からの回答(第306回)

広域連合から回答がメールで届いたので紹介しておきたい。
私の問いは二つである。
第一に、後期高齢者医療広域連合の職員のラスパイレス指数の公表はどうなっているか?
これに対しての回答は、『各都道府県の広域連合については公表の対象になっていないため、現在のところ公表しておりません。』
第二に、各広域連合のラスパイレス指数を比較したいがどうか?
これに対しての回答は『公表されていない情報のため各広域連合宛に情報公開請求をしていただくことになりますが、総務省から公表される数値ではないため、参考数値として回答させていただくことになります。』
最期に、[ご参考]として次のような記述があった。
『当広域連合の職員は千葉県及び県内市町から派遣されており、広域連合と派遣元団体との派遣協定により、広域連合の条例に基づいて給与を支給される職員と、派遣元の給与条例に基づいて給与を支給される職員がおります。そのため、職員の給与待遇は均一ではありません。』
要するに、公表していないので知りたい場合は情報公開請求せよ。ただしあまり意味のない数値だよ、というわけである。
皆さんはどうお考えになるだろうか?
やはり都道府県が入った組織にするか、国としてやるか、このほかにチェック機構はつくれそうに思えないのである。

見逃されるラスパイレス指数(第305回)

8月13日に『平成20年度のラスパイレス指数は?』を書いたが、うっかり見落としがあることに気がついた。
もう一つの巨大な公務員組織、各都道府県の「後期高齢者医療広域連合」 である。
この組織の人件費はどうなっているのだろうか?
当然に各都道府県内の『議員』(すなわち首長や議長)が給与水準や諸手当の水準を決めるのであろう。
一般公務員との仕事のきつさや量はどう異なるのだろう?
自主的にラスパイレス指数は公表されるのだろうか?
残念ながら「千葉県」がこの組織「千葉県後期高齢者医療広域連合」に加わっていないためにほとんど分らない。
いずれにせよ、こうした市町村でもなく都道府県でもなく国でもない公的機関についても見落としのないようしっかり監視しなければならない。
こんなところでのうっかりは許されないのである。

医療費抑制の攻防(第304回)

5年後ないし10年後のわが国を見通したとき、表題のテーマが最大の議論になっているのではないだろうか?小泉内閣が骨太の方針で堅持してきた2200億円の医療削減目標は、あまりに厳しすぎるという声のもとに過去のものとなった。
目標が高すぎると方針を永続させることができないという良き教訓にしなければならない。
2200億円の削減が挫折したからといって、医療費を未来永劫に削減しなくて良いということにはならない。
そもそも医療費は年金と異なり抑制装置がない。
そのうえ年金なら物価や経済成長率や人口などといった分かりやすい指標で抑制策を講じられるが、医療費は医療技術の進歩や治療法、新薬の発見など様々な要因で増加する。
つまり年金のようなうまい指標が見出せないのだ。
指標にビルト・インできない抑制がそもそも民主主義の国で可能なのか?根源的な疑問もある。
5年後10年後のわが国に少なくとも高度成長は考えられない。
低成長か悪くするとマイナス成長の経済の中で、どうしても医療費を削減しなければならない状況に追い込まれている可能性が高い。
今は年金問題にスポットライトが当たっているが、生活という観点だけで見ればすでに生活保護というセーフティネットが存在する。
医療費の支出が年金の支出を上回る日が刻一刻と迫っている。
われわれは一体いつの時点で医療費問題の本格的な議論に入れるのだろうか?