月別アーカイブ: 4月 2009

便利はそれほど楽しくない

ローンの返済期日がやってくると気持ちが沈む。
誕生日は年に一度なのに、返済日は年に12回もあるのでバランスが取れていない。(最近は誕生日もあまり楽しくない?)
特に、通帳の残高が引き落とし額に見合っていない場合はあちらこちらの銀行を回って(^_^;)をかくことになる。
滅多に行かない金融機関の場合、暗証番号もうろ覚えである。
確か××××だが、もしかしたら○○○○だったかも、と(^_^;)はおさまらない。
こんなときはつくづく『便利はそれほど楽しくない』と思うのである。
今朝、松戸手をつなぐ育成会の第49回総会に参加した。
そのときいただいた資料の中に、松戸コアラの会のリーフレットがあった。
そこに『人生は各駅停車が楽しい』という言葉があった。
なるほど、これは『便利は楽しくない』の対極にある言葉だと思った。
所詮人生2万8000日ほど。
考え方を変えるチャンスのように思った。
ただ、あと何回ローンを払うんだろう。

皮肉なる街並み

都内でJRに乗ると私は路地を覗き込む。
電車はたいがい高架を走っているので幾つもの路地の上を横切っていく。
そうして路地、路地を見下ろしながら「これはだめだ」と思う。
あまりにも狭い。狭すぎるのだ。
たまに信号のついている交差点があるが交差する道の一つは一方通行であったりする。
車は擦れ違えない幅なのだ。
そのくせ家や建物はこれ以上ないほど密集している。
阪神・淡路大震災のとき、神戸のこういう狭い道は倒壊した建物が道をふさぎ避難路としてまるで役に立たなかった。
火災の危険性は言うまでもない。
とは言え、再開発できるかと言えば正直なところ無理だろう。
再開発後の需要がコストに見合わない。
すると、この道、この路地が整備されるのはいつのことだろうか?
それこそ地震後か!
まさに本末転倒と言うほかない現実である。

忘れてはならない国会の注目点

たとえば今朝の朝日新聞を見てみよう。
国会の話題をピックアップしてみると、まず3面の社説で「消費者庁」の発足が取り上げられている。
続いて4面ではかなり大きく「海賊法案」の論点整理。
ここは政治面なので、取り上げ方の大きい順から記すと「補正予算の対応に民主党が迷走している」記事、公明党北側幹事長の記者会見、国の直轄事業の地方負担の記事、臓器移植法案の改正となっている。
次は7面で、ここは政策面となっている。
まだ国会に提出と言う段階でないものまで記事にされているが、それも含めて取り上げられ方の大きい順から記す。
「日本政策投資銀行の民営化先送り」「育児・介護休業法改正案」「資本市場機能保全法案」(これは市場から株式を買い取る全額政府出資法人をつくろうというもの)「減反問題」「スイスとの租税条約改定」である。
さて、こうした取り上げられ方は私の感覚からすると相当違和感がある。
この時点で注目すべきは「公務員法改正」であろう。
今月27日に第一次補正予算案が提出され、これを中心に国会審議が活発に行なわれる。
そして、その他の法案審議が始まるわけだが、われわれ国民が知りたいのはどの法案がいつごろのどの段階で審議されるかなのである。
ストレートに言えば、そのなかでもこの「公務員制度改革」問題の審議が、6月3日の会期末ヘ向かって、早い時期に行なわれるか遅い時期なのかこそ今国会の注目の一つであろう。
当然、官僚や官僚擁護側は時間切れ廃案を狙ってくる。
したがって、この問題が会期末迫った終盤に審議されることのないよう国会の動きを監視したいのである。

潮目が変った

あれほどマスコミがこぞって反対していた定額給付金に人気が集ってきた。
わが松戸市はじめ多くの市町村では給付はまだ先のことになるが、給付がはじまればさらに期待は高まるように思われる。
このところでは、むしろ2兆円程度では景気刺激効果があるのか、という論調も目立ってきた。
定額給付金の支給を決定する際、赤字国債は発行しないという条件であったために支給額の規模は2兆円となったのである。
当初はバラマキだと言っていたことを考えるとまさに潮目が変った感がある。
もう一つの反対の論点として、「給付金ではなく消費税率を引き下げた方がよほど消費を刺激する」 と言うものがあった。
ある女性評論家などが「だからイギリスでは消費税の下げた」などと盛んに言っていた。
ところが、ニューズウィーク4月15日号は『消費税を下げたのに、消費が増えるどころか逆に減った—そんな珍事がイギリスで起きた』 と伝えている。
イギリスは1年間の消費税率の引き下げに125億ポンド(1兆7000億円)使うというものなので、ほぼわが国と同規模である。
理屈の上では、使われる金額が同額なら給付金であれ減税であれ消費税率の引き下げであれ効果は同じである。
しかし、最近流行の行動経済学的には、これら三つの中では給付金が一番消費刺激効果はあると私は見ている。
やはり現金をもらうのがもっとも購買意欲をかき立てられると見るのが普通だろう。
その意味でイギリスのこの結果は十分ありうることで、日本のように給付金方式でやらなかったのを一番悔やんでいるのがブラウン首相かもしれない。
そうでなくても、1年限りの政策で消費税率を上げ下げするは、少なくともわが国では受け入れがたいと思うのだが。

ラジオの愉しみ

私は小学校を卒業したあと親元を離れて下宿生活をしていた。
もともと小学生のころからほとんどテレビを見ることはなかったのだが、下宿生活になると今度はテレビそのものがなかった。
その代わり、ほとんど毎日ラジオを聴いていた。
土曜日は中学校が終わると私は一目散に走って帰ってきてラジオのスイッチを入れる。
当時は米軍向けの極東放送でケーシー・ケイスン?の「アメリカン・トップ40」を聴くのが楽しみだった。
日本と違ってアメリカの歌謡界はけた違いに曲数が多く、その分ヒットチャートを勝ち上がってくる曲は、まずもって「はずれ」はなかった。
ロバータ・フラックやカーペンターズやウイングスの曲などを、来週は何位になっているだろうという素人予想をしながら聞き入ったものである。
そして、年末にはトップ100だったか400だったかを延々と聴いていたものである。
当時はビルボードとキャッシュボックスがアメリカン・ポップスの人気順位を公表していたが、毎週土曜日の聖教新聞にキャッシュボックスのトップ10が掲載されていて、私は律儀にそれを切り抜いていた。
おそらく日本で一番早くアメリカン・ポップスのランキングを掲載していたのではなかったかと思う。
振り返ってみれば若者文化もずいぶん変ってしまった。
ラジオを聴くのが若者だった時代はとうに過ぎ去ってしまったようだ。
音楽と言えば、インターネット経由でダウンロードして聴く時代になってしまった。
それでも今でもどこかでアメリカン・ポップスを密かに楽しんでいる若者がいるのだろうか。