このほど平成23年度千葉県当初予算案が提出されました。
注目すべきは歳入で、法人関係税が好調で約278億円の増額だというのです。
法人の場合、赤字はその年に損金として落しきれない場合は翌年にも翌々年にも損金として算入されますので、数年は税収は上がらないだろうと思っておりました。
何しろ、100年に1度の経済・金融の危機「リーマン・ショック」だったのですから。
ところが278億円の税収増とはわれわれの生活実感とかけ離れています。
現実に起こったことを後から理由付けするのは恥ずかしい話ですが、色々なことが考えられます。
所得と関係なく資本金や人件費などで課税する外形標準課税の影響がまずあげられます。
2004年から全国一律に企業が赤字であろうと課税出来る仕組みになっています。
第二に、おそらく企業は日本国内ではなく海外で利益をあげているのでしょう。
したがって、国内景況感とは違和感があると考えられます。
少なくとも国内で企業が利益をあげていない、国内では労働生産性が上がっていないことは就職氷河期の現実を見ても分かります。
さて、そのうえで実は表題の『誰が利益をあげているのか?』という問題がさらに奥に横たわっています。
4年前の2007年12月議会・代表質問の中で、私は次のように述べました。
さて、11月6日の日経新聞にこういう記事が出ておりました。お読みになった方も多いことと思います。
福島県の女性向け衣料会社が2003年に株式を上場したところ、本年8月に突如持株5%を越える大株主としてノルウェーの中央銀行が登場したという記事であります。
その後、注意するともなく報道各紙を見てまいりますと意外と外国人の株主が多いことが分かります。
どの企業の株式の何分の一が外国人株主の所有となったなどという記事がそれこそ連日新聞紙上を賑わしております。
現在、外国人株主の国籍は90を数え、いわゆる欧米諸国以外でもスーダン、タンザニア、ウガンダなどのアフリカ諸国やロシアやバチカンなどなど外国人の日本株保有率は長期上昇トレンドをたどり、今では28%に達したとの記事もありました。
すると昨今のわが国企業の利益が配当へ回っているという現実を考えると約3割は国内の再投資ではなく、国外へ出ているということになります。
つまり、県歳入が大幅に増額、法人関係税が好調といっても、単純に日本人が利益をあげているとは限らないということです。
※これは国外においても同様で、たとえば韓国のサムスンは非常に元気だが、株主は半数は外国人・外国資本である。
Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/na-tive/www/lab_fujii/wp-includes/formatting.php on line 4358