月別アーカイブ: 8月 2015

千葉県の基金一括運用

今朝の日経新聞に『30基金 運用一元的に』『千葉県、機動性を確保』という記事が出ていました。
私の昨年12月議会で提案した内容に沿ったもので、これで県民の皆様からお預かりした「公金」の効率的な運用が図られます。多少なりとも県民サービス向上に貢献できたかなと思っています。
記事には『国債に比べ利率の高い地方債なども現在の約13%から15%超に増やす方針だ』とされています。これも私の主張に沿ったものです。
しかし、もちろん課題もまだ二つ残されていると思っています。
その一つは歳計現金の扱いであり、二つには債権の入れ替えです。
本年6月議会で提案しましたが、手持ちの債券をより有利なものに入れ替えるという至極当然のことにぜひ踏み込んでほしいのです。
地方債を増やす方針ならリスクなくそれが可能になります。
各金融機関と良好な関係を保ちながら金融情報を収集し、ぜひそこまでは実施してほしいと思っています。

銚子市財政のこと

今朝の読売新聞は、『銚子市に県、是正求める』との見出しで銚子市財政の厳しさを伝えています。
『2014年度一般会計で赤字決算を回避するために行った市水道事業会計からの借り入れについて、県が問題視』したという記事です。
市にしてみれば「苦肉の策」、県にしてみれば「辻褄合わせ」ということでしょう。
これまでの銚子市を概観すると、市の活性化のために大学誘致をしたものの想定通りにいかず、財政悪化に歯止めがかけられなかったということだと思います。
貯金にあたる財政調整基金も23年度の4億円から25年度の162万円へと激減しています。
では早期健全化団体になるとどうなるのでしょう。
財政健全化計画の策定が義務付けられ、実施状況が毎年度公表されます。計画には議決が必要です。
これは実質的なレッドカードであり、財政再生団体でなくてよかったという話ではありません。
歳出を削る方途は著しく限られています。私どもも一緒になって知恵を絞って参りたいと思います。

一部事務組合の「見える化」前進

このほど全国の各行政機関の平成25年度決算が公表されました。
その中で、千葉県は初めて一部事務組合の決算カードを公表しました。
具体的には、松戸市含め私たちの飲料水を作っている『北千葉広域水道企業団』です。このほど高度処理施設が稼働し、一段とおいしい水になりました。
私は、昨年12月4日の代表質問で、経営内容のわかりにくい一部事務組合の決算をカード化して公表すべきと訴えました。それが、このほど実現し、千葉県のホームページで見ることができるようになりました。
お陰様で、また一つ公約を実現することができました。
今後もしっかりと皆様の声をカタチにして参ります。

今後の社会保障のカタチ

本日の日経新聞「日曜に考える」は社会保障改革がテーマでした。
この記事での井伊雅子一橋大教授の意見は、今後の社会保障改革の方向性を透かし見る気がしました。
同教授は、診療所までが高価な医療機器を導入せざるを得ない行き過ぎた自由競争や高度医療提供病院が多い地域ほど医療費が高いと指摘し、「出来高払いをやめて、地域の人が健康になることで医師の収入が増える仕組みの導入」が必要としています。
教授の発言はいちいちもっともであり、説得力があります。しかし、専門家ではない私には、同教授の結論もまた実現が相当難しい気がします。
現在、都道府県は地域医療構想の策定が義務付けられていますが、その内容について厚労省から効率一辺倒の『技術的助言』が入りはしないかということも心配なのです。
診療報酬制度は、結局、国民自らが選ぶものであり、そのために行政は正確で精緻なデータの収集と公表に最善の努力をするということなのだろうと思うのです。

医学部新設について

8月11日の毎日新聞は『成田市 医学部に土地無償貸与』と報じました。『政府が大学医学部新設を認めたことを受け、公津の杜駅前の土地を23億円程度で取得し、無償貸与する方針(趣意)』とあります。
その一方で、伊関城西大教授は「医学部のビジネスモデルは破綻している」とされているのが気になります。
そこで、成田市を応援したい私としても基本的な考えを述べたいと思います。
まず、人口600万人の千葉県に医学部が2つあってもおかしくありませんし、日本全体としても医学部新設があっても良いと思います。
しかし、同時に考えておかねばならないこともあります。
第一に、成田日赤病院の経営問題です。千葉県にとって欠くべからざる成田日赤の経営に悪影響がでないようにしなければなりません。
第二に、成田市の財政問題です。歳入600億円の市にとって23億円はぎりぎりの金額でしょう。これ以上の支出は無理だということ。
少なくとも、この二点については、市民も議会もさらに議論を深めてほしいと思っています。