月別アーカイブ: 12月 2012

「おまけ」のような

元旦の公明新聞が届きました。13面に千葉県の記事が出ています。
市原市議会、千葉県議会、国会という連係プレーを報じた『小水力発電』の記事です。
私も名前だけ、「おまけ」のように一か所入れていただきました。
「おまけ」とは「御負け」と書くそうです。
負けというと縁起が悪そうですが、「御負け」とは『その上に何か付け加えること』という意があります。
新しい年に当たって、何を付け加えるか、それが大事だということだと受け止めています。
2012年は、1月に市立船橋高校が第90回全国高校サッカー選手権で優勝という嬉しいニュースでスタートを切りました。
ところが、東葛北部の重大ニュースを拾ってみると、2月は柏の葉公園で基準値超の放射線量、5月にはホルムアルデヒドによる断水、9月には野田市で竜巻による被害など重苦しい事故や災害にも見舞われました。そして、年の瀬になって総選挙により「自公による政権交代」という印象です。
2013年は、たとえ僅かであっても月々日々に何か良いもの、良いことを付け加えていきたいと思います。
1年がたった時に、しみじみと良い年であったと思える年にしてまいりたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

名目3%の財政的イメージ

自民・公明の連立政権では、景気・経済対策として『名目3%以上の経済成長を実現する』ことが合意されました。現実的には大変高いハードルですが、この目標に向かって各種施策を講じていくことになります。
では、名目3%の経済成長が実現すると国の財政はどのようになるのでしょうか。
内閣府の計量モデル(経済財政の中長期試算)によって、2013年度から2016年度までの税収と国債費の差額を見てみたいと思います。
すると、平均成長率名目3%程度とする「成長戦略シナリオ」の場合は、21兆5000億円、27兆5000億円、28兆8000億円、30兆2000億円とじわじわとかい離していきます。
ちなみに名目1%台半ば、実質1%強の「慎重シナリオ」では、21兆5000億円、26兆4000億円、27兆6000億円、28兆7000億円と微妙ながら税収と国債費のかい離状況については「慎重シナリオ」の方がやや良いという結果です。
あくまでも計量モデルであり、条件が少し違えば結果も異なりますので参考程度のものでしかありませんが、経済はなかなか一筋縄にはいきません。
むしろ、一筋縄にはいかないほどの巨額負債を抱えてしまったことを重く受け止めるべきなのでしょう。
こういうことをすれば経済成長をしますという確実な理論もなければ、成熟した日本のような国がどれほど成長力を持っているのか誰にも計測不能です。
しかしながら、人は必ず成長するものです。人は、やってはダメだと言われても、日常生活の中でこうすれば便利になる、こうすれば楽しくなる、そんな工夫をしてしまうものものなのです。そして、そんな人間の膨大な工夫の集積が経済成長なのです。
新たなチャレンジをして未知の分野を切り開く人間が日本から続々と出現することを私は信じて疑いません。

私が撤退を決めるとき

何度も死にかけたことがあります。
中学時代から山登りをしていましたので、三つ峠のロッククライミング中に激しい雷雨にあったこともあります。積雪期の北アルプスで数百メートル滑落したり、南アルプスの激流に2度落ちたり、「もうだめか」「とうとう死ぬのか」と思ったことは幾度もありました。
基本的に私が一人で登る「単独行」をしていたのは、他人様の命を預かる責任の重さに耐えられないからでした。
ところが、岩登りや本格的な雪山となると一人では登れません。そこにジレンマが発生します。
誰かと登らなければならない。自分一人が死ぬのならともかく他人を巻き添えにしてよいのかというジレンマです。
大学山岳部と社会人山岳会の経験がありますが、両者は全く異なります。
社会人ならお互い大人同士だからという言い訳ができますが、大学生はそうはいきません。
他人様の大事なご子息やお嬢さんを危険にさらすわけですから、それこそ万一の時にはおめおめと生きて下山しようなどと言う気にはなれません。
さて、登山中に天候が悪化し、リーダーとして進退を決断しなければならないことがしばしばあります。
相手は大自然ですから、所詮人の能力などたかが知れています。その山に登れるかどうかは、人の能力よりも天候に左右されるのです。厳冬期の鹿島槍でさえ、天候に恵まれれば初心者でも登れてしまうことがあるのです。
撤退を決めるときに何が一番厄介かといえば、メンバーの気持ちなのです。
「せっかくお金と時間を費やしてここまでやってきて登らずに撤退か!」というメンバーの気持ちにどう折り合いをつけるかなのです。
私も初めて谷川岳の岩登りに勢い込んでやってきたときに、岩に触れるはるか以前に、リーダーが「今日は登れない。これから帰る」と言った時の落胆は忘れられません。
夜行列車に揺られて土合に着いて、「まだマチガ沢の出合ですよ!それをもう帰りますか!」と言いたい場面でした。
しかし、リーダーが「この場所でこの積雪量では登るなというのがうちの会の掟だ」ということで撤退しました。
うちの社会人山岳会は何人もの犠牲者を出しながらこうした掟が出来上がっていました。
進むか撤退するか、私をはそれを決めるときに『一人ならどうするか?』を問いかけます。
人は、仲間が多いと客観的判断ができなくなります。人数に頼んで蛮勇を出すこともあれば、他の人間に弱みを見せられないという心理も働きます。
だから、「一人では登れない」と思ったら人数が何人だろうが撤退するしかないのです。私はいつもそういう判断をしています。
東庄町で起こったボート転覆事故は、指導者も生徒も大勢いました。
もし周りに誰もいない状況だったら、果たして一人でボートを漕ぎだしたでしょうか?
それは、現場にいなかった私にはわかりません。進むか撤退するかは本当に難しいその人の真の力量が問われる決断なのです。

右手のことを知らない左手

これまでの民主党政権の過ちは幾つもありましたが、その一つに国家戦略の無さがあげられます。
国家戦略何とか会議だかが設置されましたが、果たして何をやっていたのかよくわかりませんでした。
しかも、この機関は経済財政諮問会議を廃止して設置したのですから、少なくとも諮問会議の役割を果たさねばなりません。
経済財政諮問会議は、消費税率を3%から5%へ上げた時に社会保険料の値上げと重なってしまい、それが大きな景気後退を招いたという反省に基づいて設置されたはずでした。
橋本内閣時代の、その説明を聞いたときに、『財政当局は社会保険料の引き上げのことを知らなかった』という事実に私はあきれたものです。
まさに「右手のことを左手が知らない」そのものの愚かさです。わかっていれば消費税率の値上げをずらすなりしたはずです。
(もしかすると本当はわかっていたのにこの時期をずらすと消費税を上げられないという判断があったのかもしれませんが)
いずれにせよ、税率のアップと社会保険料のアップの同時期実施が消費に大きく影響したことは間違いなく、国民負担全体をきちんと把握しなければならないという発想で経済財政諮問会議が設置されたというのが私の認識でした。
このたびの総選挙を受けて、自公連立政権が誕生しました。
12月25日の自民・公明連立政権合意文書にはこう書かれています。
『経済財政諮問会議と日本経済再生本部を設置する。この強力な司令塔のもと、物価目標2%を設定し、大胆な金融緩和を断行することによりデフレからの脱却を図る。』
「この認識や良し」と思いますし、もし連立政権でなければこのような強いメッセージ性をもつ文書もなかったはずです。
連立政権にはこうした(付属の)メリットもあったのだなと認識しなおしました。

黒部川のボート転覆事故

お昼に県本部から電話がありました。
東庄町でカヌーが転覆し15人が行方不明だというのです。
ちょうど2月議会の打ち合わせで公明党県議全員が県庁に集まっていましたので、教育庁、警察本部から情報収集する一方、地元東庄の山崎町議、香取の田代市議、小野市議と分担して連絡を取りました。
赤間県議、秋林県議と私の3名が現地へ急行することを決め、阿部県議がプリントアウトしてくれた地図を胸ポケットに入れて赤間さんの運転で飛び出しました。
東関東自動車道路に入ったあたりで、NHKのニュースで全員救助され命の別状なしと流れ、ひとまずは安心しました。
この事故は千葉県競技力向上推進本部が主催する「ちばジュニア強化事業」であり、県内外の9つの高校から生徒39名、教員14名が3泊4日の合宿に参加していました。
この日はシングルスカルのボートで34名が出艇し、うち18艇が強風などで転覆しました。
東庄町の山崎町議は自宅で防災無線を聴き、内容はよくわからなかったものの町役場へ飛んで行ったそうです。
その町役場で、われわれ3人と地元の山崎さん、田代さん、小野さんと落ち合い、まずは現場を見に行きました。
写真が黒部川の小見川ボート場ですが、強い風で白波が立っています。
6人が病院に搬送されましたが、ともかくも命に別条がないとのことでこのブログを書くことができます。
私も学生時代に文部省主催の大学山岳部リーダー研修に参加した経験があります。かなりハードな訓練で非常に勉強になりました。雪上技術に自信が持てるのもこの経験があればこそです。
その一方で、私の参加した研修では重症者が2名でましたし、数年後にはお二人が訓練中に亡くなっています。
積雪期の日本アルプスクラスの山にメンバーを連れていくという重い責任を負うリーダーたちの研修ですから厳しいのは当たり前ですが、技術を磨くことと安全のトレードオフは常に悩ましい問題です。
黒部川の現場に立ちながら、あの吹雪の北アルプス・剣沢でのハードな訓練を思い出していました。