月別アーカイブ: 6月 2018

台風の季節

先日、太平洋岸に台風が接近し、仲村県民運動局長から注意喚起のメールが発信されました。
台風上陸はまだ先でしょうが、注意は必要です。
一昨年の9月10日、常総市三坂町で鬼怒川の堤防が決壊しました。
これにより、市の3分の1が浸水し、市役所も孤立してしまいました。
ここで重要なのは、この豪雨をもたらした台風18号は関東には上陸していないという一点です。
9日に東海地方に上陸し、その日の夜には日本海に抜けて温帯低気圧になっているのです。
にもかかわらず、「関東・東北豪雨」なのです。
当時の私は「小貝川が危ない」と思いました。
それは、1981年8月に小貝川の堤防が決壊し龍ヶ崎や取手が浸水したからです。
小貝川は東側を流れていますから、市民の皆さんに水は東から来るものという思い込みがあっても仕方がありません。
ところが、水は西側の鬼怒川から来ました。こんなに所にも災害避難の教訓があるように思います。
台風シーズンの到来に際し、備えを怠らぬよう戒めてまいります。

諦めから本気へ

高知県黒潮町に注目しています。
同町は30メートルの津波が想定されることから、有難くない形で一躍有名になりました。
しかもその津波は、短時間のうちに押し寄せるというのですから、当初はあきらめにも似た気持ちになったもの理解できます。
しかし、ここから黒潮町の挑戦が始まります。
168の避難場所、295の避難路の整備箇所を見直したと言います。
また、世帯別の津波避難行動記入シートを作り、戸別避難カルテを作成しました。
このカルテを4600枚収集する予定で、カルテに基づいて世帯ごとの避難課題を抽出します。
町は町で、全職員約200人を町内14の消防団区に振り分け、自主防災組織と共に防災訓練を実施しています。
そもそも30メートルもの津波が来るとなれば、ハード対策は不可能です。「避難」というソフトで対応するしかありません。
本来であれば、黒潮町のような取り組みを全国各地で行わなければればならないと思います。
私も一度、彼我の取組みの違いを視察したいと思っています。

実質単年度収支の赤字とは

今朝の読売新聞に『実質単年度収支連続赤字』という銚子市の決算見込みが報じられました。
この見出しは何を意味するのでしょうか。
地方公共団体の「収支」は一つではありません。
まず、単純に歳入から歳出を引いた『形式収支』です。形式収支から翌年度に繰越す財源を引くと『実質収支』です。
これが、まさに年度における収入と支出の差です。
記事には『17年度の実質収支から16年度の実質収支を引いた上で』と書かれていますが、これを『単年度収支』と言います。
これが黒字なら、その自治体の余剰が増えるか、あるいは過去からの赤字が減ることになります。
記事には『実質収支は2億3758億円の黒字だったが、これは貯金にあたる財政調整基金から3億円を繰り入れたため』とあります。
もしかしたら、単年度収支も赤字だったのかも知れません。単年度収支から財調の3億円を引いた『実質単年度収支』は赤字ですから、銚子市は連続で債務が増えたことを意味します。
銚子のように急激に人口が減少してきた自治体は何処も苦戦しています。格好のよい解決策は残念ながらありません。
財政立て直しは王道しかないのが現実です。地方の財政運営はますます難しくなる時代となりました。

危険な外来生物の侵入

本日、環境省は千葉県柏市において「アカカミアリ」が確認されたと報道発表しました。
発見されたのは100匹ほどの死骸で、コンテナに付着していました。
このコンテナは、台湾から5月24日に東京港青海コンテナふ頭へ届きました。
30日に柏市内の倉庫へ搬入され、このときに物流業者が発見しました。
6月1日に輸入業者が検査会社へ異物検査依頼、6日にトフシアリ属のアリであると輸入業者へ報告。
7日に柏市へ、千葉県生物多様性センターへ、関東地方環境事務所へ連絡があがり、翌8日に粘着トラップやベイト剤を設置。
幸い、現在まで疑わしいアリは発見されていません。
刺された場合は激しい痛みがあり、水疱状に腫れるそうです。場合によってはアナフィラキシーショックを引き起こすこともありますので速やかに医療機関に受診してください。
空や海に開かれている千葉県には、こうした危険性もあります。関係者各位に敬意を表しますともに、対処に万全を期すようよろしくお願いいたします。

公金横領に思う

昨年11月、浦安市は市税収納員による着服を発表しました。
実際の着服は2年前のことであり、別の職員が滞納整理業務を行っていて発覚したとのことです。
実は、松戸市でも平成12年に同様の事件があり、その防止策を徹底考察したことがあります。
二人で行う業務ですので、簡単に着服できるものではありません。もう一人を欺くための手口に驚いた記憶があります。
そこで、浦安市の中村理香子議員に問合せたところ、浦安市においては夜間や土日にも徴収に伺うため、業務は一人で行っていたというのです。
手口も、領収書を2冊用意して、うち1冊を着服用にするという単純なものでした。
公金横領は、絶対にあってはならないことですが、公金を一人で扱い、かつその都度チェックがなされなければ犯罪を誘発する可能性が生じてしまいます。
収納業務が一人で行われていないか、領収書が機械管理に移行されているか、県内市町村の議員に注意喚起を行わなければと思いました。