一つはマニフェスト選挙に意味があったのかどうか?
各党が提示するマニフェストは同一の予算額で論じておりません。
ある党はマニフェスト実現に70兆円かかると考えているかも知れず、ある党は100兆円かもしれません。
つまり、それぞれの党のマニフェストを実現するための予算額に差があるということです。
これでは比較対象になりえません。
100兆円で実現する政策と70兆円で実現する政策とでは国民の目に映る魅力がまるで違います。
どうやら私たちは「マニフェスト」自体の意味するものをもう少し吟味しなければならなかった気がします。
第二に、鳩山内閣が掲げた二酸化炭素の高い削減目標です。
一方で、鳩山内閣は暫定税率を廃止するといっております。
すると?暫定税率を廃止してガソリンが安くなれば、当然のことながら自動車走行が増え二酸化炭素の排出量が増える。
しかも?暫定税率が無くなった分だけ税収が減る。
この二つを解決するための論理的帰結は環境税の導入です。
鳩山さんは消費税を上げないといっているので、これは非常に現実味を帯びた話です。
しかしながら、そもそも暫定税率は道路を使うものがより多くの道路建設の負担を負うべきという発想で導入されたものです。
だからこそストーブで使用する灯油ではなく、自動車の燃料であるガソリンに課税していたのです。
その暫定税率を廃止して、もし仮に環境税を導入するとなると、車にあまり乗らない人やそもそも車を持っていない人にも課税されることになります。
はたしてそれが良いのかどうか?
ますます格差の拡大、不公平の拡大になってしまう訳ですから。
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