月別アーカイブ: 12月 2011

茨城での放射線問題情報交換会

茨城県全域の議員さんと松戸市、柏市、野田市、我孫子市、流山市の議員代表とで放射線問題の情報交換会を行いました。
茨城県生活環境部原子力安全対策課の方による「放射性物質汚染対処について」や日本原子力研究開発機構の方による「ホットスポット除染対策について」のブリーフィングも交え、非常に有意義な内容でした。
私も東葛地域や八千代市での調査を踏まえたお話をさせていただきました。
内容もさることながら、ブリーフィングやレクチャーはもはやパワーポイントの世界で、PCとプロジェクター無しには成り立たないということがよくわかります。
するとグラフや写真もきっちりと揃えなければならず、用意する方は大変な作業です。
聴衆の側の目も肥えることでしょうから、様々な技も必要になることでしょう。
伝えることのプロである我々としてはいろいろ考えさせられる機会でもありました。
写真は、ブリーフィングする私の後ろ姿です。

少しわかった原子炉内部

11月29日の朝刊各紙が一斉に報じた福島第一原発の炉心状況はここ数か月で一番知りたい情報の一つでした。
新聞では当然のように大変な事態という報じられ方ですが、正直なところ私はもう少し悪い状態を想像していました。
まず圧力容器に穴があいている、もっと率直言えば圧力容器の底は突き抜けているという点は誰しも認識していたと思います。
そして、私はその先の格納容器まで穴が開いていて、その先のコンクリートのところに燃料が溜まったていると想像していました。
ところが今回の新聞に掲載されているイメージ図を見ると、格納容器の底に1.2メートルほどのコンクリートがあり、コンクリートを65センチメートル浸食した位置にメルトダウンした燃料が溜まっているというのです。
もちろん、これも間違いなく大変な事態であることは言うまでもありませんが。
さて記事によれば、さらに1号機については、68トンの燃料のほとんど全量が格納容器の底に落下している可能性もあるいいます。
これが事実だとすると、1号機の燃料はほとんど水中にあることになり、今度はこれまで公表されていた水位計のデータはいったいなんだったのか?という新たな疑問が生じます。
これまで私は燃料棒の露出度をモニターしていましたが、そのデータの信用度は大きく揺らぎました。
今回の解析では、2号機、3号機はそれぞれ最大で57%、63%の燃料が落下した可能性があるとされました。これなども、燃料棒露出度で、2号機、3号機が1号機よりも常に高い数値がでていたのが落下量の少なさだとしたら何とも皮肉なものです。
いずれにしても、相当数の燃料が格納容器の底へ落下したことが事実であると確認されましたので、その回収方法はいよいよわからなくなりました。
今回の解析結果は、福島の事故がスリーマイルの事故とは比べものにならない最悪の「レベル7」という事故だったことをいまさらのように示しているのです。

ライトアップ庭園

京都の観光の目玉として紅葉のライトアップ事業というものがありました。
夜の市内観光バスに乗ると、「紅葉で有名な〇〇寺のライトアップされた境内を散策」というコースが組まれているのです。
数年前に京都府議から伺った話では億単位(?)の予算をかけたとか。
先日、たまたま文京区の会社を訪問した際、六義園がライトアップをしているということを知りました。
夕方になるとかなりの人たちが、どんどん園内に入っていきます。
そこで、私も会社訪問が終わってから、駒込駅へ帰る途中で入園してみました。
紅葉にはもう遅い季節ですが、あの広い園内が人であふれています。
私のような一人で入園した人はあまり見かけませんでしたが、外国人も結構来ているようです。
池の周りや水辺は幻想的にライトアップされていて、美的感覚には若干の違和感もないではありませんが、庭園のライトアップはヒットであることは間違いありません。
夏の国立科学博物館の『夜の博物館』や民間水族館の『夜の水族館』などの企画も当たったように聞いています。
非日常的空間の非日常的時間という分野にも新しい観光資源があったことにあらためて気づかされたのでした。