月別アーカイブ: 7月 2012

増税の前にやるべきこと

「増税の前にやるべきことがある」というのは小沢グループの言い回し方です。
政権を取って3年もたって、何もしないでおいて今さら・・・というのが国民の真情でしょう。
ましてや民主党の皆さんは、先の代表選挙において『消費税増税』を主張した野田さんを代表に選出し、総理にしたのですから、「何をかいわんや」です。
「増税の前にやるべきことがある」というのは、民主党以外の私たちの言うべき言葉です。
ともかく最短で2014年4月までは増税がないのですから、それまでに軽減税率など低所得者対策や中小零細企業の皆さんがきちんと消費税が転嫁できるのような仕組みを徹底的に議論し実行してほしいものです。
そして、3党合意では議論していない行政改革の議論を深めてほしいと思います。
行政改革というと議員の身を切る改革も当然ですが、残念ながら金額的にはさほどではありません。やはり、行政そのものの改革を断行しなければなりません。
たとえば、県においては職員住宅やそのほか活用度合いの低い県有地の処分は当然のこととして実行しています。
何故、国においてはそれが進まないのでしょうか?
まず、国有地や本当に必要な職員住宅以外は処分すべきでしょう。金融資産も然りです。
そうした資産を切り込んで売却して、それでもどうしても足りないとなって、初めて「国民の皆様、増税をお許しください」となるのではないでしょうか?
こうした行政改革を行う、できないならなぜできないのか説明する、その段階を飛ばしての増税では国民は絶対に納得しないと思います。

他人事ではない救急医療

昨日(7月19日)の毎日新聞の『国保旭中央病院が来月導入』『「日本一」の救急集中抑制へ』という見出しが目につきました。
8月1日から、旭中央病院では『時間外の救急外来患者のうち軽症の場合は一律5250円を自己負担する「時間外選定療養費」を来月1日から導入する。』という記事です。
重症患者を受け入れるためにはやむを得ない措置であり、導入は時間の問題と思っていました。
さて、この記事を東葛地域なかんずく松戸の人たちはどう考えるでしょうか?
私は松戸の売りは、かねてより医療だと主張してきました。しかし、市立病院の建て替え問題で医療行政は揺れに揺れています。
たとえ第3次救急ではなくとも、仮にも市立病院クラスの病院が一つなくなったら大変なことになります。
実際、市川・浦安市民病院がなくなるに際して、私は浦安の順天堂に外来患者が押し掛け、順天堂がギブアップし、それが葛南地域の病院群に伝播し、その影響は東松戸病院含め松戸にも間違いなく及ぶと警鐘を鳴らしました。
まさに、旭中央病院の措置は、この東葛地域でも他人事ではありません。
病院は、10年後どころか20年後までのその地域の医療水準を決定づける重要施設です。
しかも、医師はじめ医療スタッフの確保がこれほど難しい時代はありません。
ますます進む高齢化の進展とともに、救急医療をめぐる問題は今後も伝播拡大することを覚悟しなければなりません。

民主党を離党する人たち

民主党を離党する人が後を絶ちません。
しかし、それは驚くことでもなく、水が低きに流れるような自然の現象です。
衆議院選挙が小選挙区制になって、最も変わったことは世代交代がうまくいかなくなったことです。
今さら言うまでもない話ですが、たとえば自民党現職のベテラン議員がいた場合、同じ自民党の中から若手が候補者になることができません。中選挙区と異なり一人しか当選できない小選挙区ですから。
すると、その若手は別の政党すなわち民主党から立候補するというだけの話です。
与党と争う第2党の存在意義は、極端に言えば政策などどうでもいいのです。ともかく当選したいと思う候補者が当選できそうな政党であればよいのです。
また、「自分の政策はこういうもので、それを実現するためにはこの政党だ」というように立候補する政党を決めるような人は当選がおぼつかないということもできます。
身も蓋もない話になってしまいますが、民主党には綱領も政策も実はないほうが都合がいいという見方さえできます。
こういう政党は、政権を奪える可能性がある、ないしは自分が当選する可能性が高いという条件が無くなれば存在意義はありませんので、当然のことながら離党したほうがマシということになります。
ひどいことを書いてしまいましたが、こういうひどい状態になってしまったのもやはり小選挙区という選挙制度が原因です。
国内に決定的な対立がないわが国においては、小選挙区制度そのものに無理があったように思えてなりません。

財政を語る難しさ

立場上、私は県下の議員からいろいろな問い合わせを受けます。
それは、「こういう質問をされたのだが、どうなっているのか?」「どう答えていいのか?」というものがほとんどです。
県下の議員がこまめに歩いている証左でもあり、頼もしい半面、理解してもらうための説明が非常に難しいというジレンマに陥ります。
たとえばこういう質問です。
「防災、減災でニューディール債を発行するというが、もし買い手がいなければどうなるのか?」
こういう財政がらみの問題は、付焼刃が利かない分野ですので、理解してもらえるかどうかが大きな問題となります。
私は、財政を専攻しませんでしたので、大学1年か2年での一般教養の講義を受けただけです。
当時は、国債といえば引き受けシンジケート団がいて、問題なく買われていました。
その後、そういう制度は無くなっていて、入札制度になっています。(この入札にしても基本的手順があります)
したがって、理屈の上では当然買い手がつかない事例もあり得ます。
ところが、このシンジケート団が全くなくなってしまったのかというとそういうことでもありません。
制度がこうだから現実もこう、ということになっていないのが世の中です。ましてや国の仕組みですから奇々怪々です。
・・・という具合に国債引き受けの手順について生の知識があるかどうかがポイントで、もしなければ、最初の質問に対する説得力ある回答は難しいでしょう。
そのうえで、たとえば県議会議員なら千葉県債は売り出してどのくらいの時間で売り切れになるかという話を知っているともう一段階説得力が増します。
こうした知識というのは、こまめに新聞を読むとか、つねに問題意識を持って議会内の議論をしっかり聞いていないと身につかないものです。
周囲から「あの人は頭が良い」とか「切れ者」と言われる人でも、基本的知識がなければ議論できないのが現実です。
ですから私は、議員に最も求められる資質は、常に『勤勉』なのだと思っています。

帰宅困難者対策に取り組みたい

帰宅困難者対策に取り組まねばと思っています。
議会質問等を繰り返し、いろいろと成果も実績も実ってきました。
九都県市での共同の取り組みも実を結んできました。
でも、でも・・・と思うのです。
幾ら計画がきっちりしても、いくら帰宅支援ステーションが整備されても、それは所詮机上の話ということがどうしても拭えないのです。
たとえば、仮に上野駅から松戸駅まで徒歩で帰宅することを考えてみます。
まず、大きな川は隅田川、荒川、中川、江戸川と4本あります。これら河川の周辺は当然のように液状化するでしょう。
さらに、これらの大河川以外にも今は暗渠になっていて元々は川だったところがあるはずです。そこも液状化すると思わなければなりません。
次に、国道6号線をメインに進んでいくとして、その途上のどこが火災危険度の高い地域なのかを把握しなければなりません。
そもそも上野駅からどのルートで隅田川に出るのが安全性が高いか、どの橋を渡るのが安全性が高いかすらわかりません。
歩いていく途中のどこにどういう避難場所指定地があるか、そしてそこは本当に安全なのか。
私としては、こうした点を一つひとつ検証したいと思っています。
それにはもちろん、地図を見ながら自らの目で確認し、自分の足で歩かねばお話になりません。
近いうちに是非取り組みたいと思っていますが、あとはどうやって時間をつくるか・・・です。
こうしてブログに書けば、必ず実現できると思います。