財政を語る難しさ

立場上、私は県下の議員からいろいろな問い合わせを受けます。
それは、「こういう質問をされたのだが、どうなっているのか?」「どう答えていいのか?」というものがほとんどです。
県下の議員がこまめに歩いている証左でもあり、頼もしい半面、理解してもらうための説明が非常に難しいというジレンマに陥ります。
たとえばこういう質問です。
「防災、減災でニューディール債を発行するというが、もし買い手がいなければどうなるのか?」
こういう財政がらみの問題は、付焼刃が利かない分野ですので、理解してもらえるかどうかが大きな問題となります。
私は、財政を専攻しませんでしたので、大学1年か2年での一般教養の講義を受けただけです。
当時は、国債といえば引き受けシンジケート団がいて、問題なく買われていました。
その後、そういう制度は無くなっていて、入札制度になっています。(この入札にしても基本的手順があります)
したがって、理屈の上では当然買い手がつかない事例もあり得ます。
ところが、このシンジケート団が全くなくなってしまったのかというとそういうことでもありません。
制度がこうだから現実もこう、ということになっていないのが世の中です。ましてや国の仕組みですから奇々怪々です。
・・・という具合に国債引き受けの手順について生の知識があるかどうかがポイントで、もしなければ、最初の質問に対する説得力ある回答は難しいでしょう。
そのうえで、たとえば県議会議員なら千葉県債は売り出してどのくらいの時間で売り切れになるかという話を知っているともう一段階説得力が増します。
こうした知識というのは、こまめに新聞を読むとか、つねに問題意識を持って議会内の議論をしっかり聞いていないと身につかないものです。
周囲から「あの人は頭が良い」とか「切れ者」と言われる人でも、基本的知識がなければ議論できないのが現実です。
ですから私は、議員に最も求められる資質は、常に『勤勉』なのだと思っています。


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