月別アーカイブ: 11月 2011

八千代市での放射線量調査

ようやく時間が取れたので、午前中は『松戸市21世紀の森と広場』『鎌ヶ谷市市制記念公園』にて放射線量の測定を行い、午後は八千代市で8か所、『県立柏の葉公園』『流山市総合運動公園』をまわりました。
八千代市を除いて、6月に測った数値と比較すべく同じ場所で測定するつもりでしたが、最初の松戸市で早くも頓挫しました。
前回測った場所は立ち入り禁止になっているのです。
放射線量が高いということだとは書いてありませんが、芝生を深く刈ったので養生のためという看板がありました。
そこで止む無く、売店から右へ進みトイレを過ぎたところにある四阿裏で測りました。
5㎝、50㎝、100㎝の順に、0.402、0.396、0.366マイクロシーベルト/アワーでした。
以下、鎌ヶ谷では、0.408、0.355、0.369。
柏は、0.493、0.440、0.430。
流山は、0.466、0.446、0.404でした。
鎌ヶ谷では銀杏の樹下で測りましたので、土壌と生い茂った葉の中間の50㎝が一番低かったようです。
また、流山総合運動公園では6月には非常に高かった側溝をあまりに暗かったために発見できませんでした。
さて、八千代の8か所の測定です。
3名ずつ2チームに分かれてそれぞれ4か所調べました。
全体的に八千代はやはり放射線量は低めです。
なかなか時間を取れないのがつらいところですが、順次頑張って調査範囲を拡大していきたいと思います。

懸念される財政再建の目的化

このところの世界経済は、私が経済学を学んでいた30数年前の理論では説明しきれないことが次々起こっています。
そもそもユーロという単一の通貨が、歴史も文化も信用度も異なる経済で使用されることについての研究など想定していませんでした。(強いて言えば、ドルペッグ制というものはありましたが)
30年前の私が習った財政学からすれば、わが国財政は破綻していてもおかしくない状況に見えます。
誤解を恐れずに言えば、むしろ破綻していない方が不思議という気がします。
かつての子どもたちの言葉でいえば『お前はもう死んでいる』です。
巨額な赤字を抱え、しかも歳入を見れば、公債費が税収を上回るなど、まさに異常事態です。
ところが現実のわが国財政は破綻をしていません。
金利も上がることなく、国債は飛ぶように売れています。
それしか選択肢がないからやむを得ず国債を買っているのでしょうが、千葉県の公募債などもそれこそあっという間に完売するのです。
してみると、いま「財政再建、財政再建」と叫んでいる人も、いったい何のために財政再建を急ぐのか?をもう一度考え直した方が良いように思います。
つまり、財政再建を急ぐあまりに、仮にも本当に日本を殺してしまってはそれこそ本末転倒です。
あくまでも財政再建は目的ではありません。
目的は、わが国が生き続けること、それも活性化しながら生き続けること。そのために財政再建が必要だという順序でなければなりません。
財政再建のためには景気浮揚がどうしても必要です。財政再建策によって、そのきっかけを失ってしまってはなりません。
「最初に増税ありき」というのでは、すでに財政再建自体が目的化してしまっている懸念ありと言わざるを得ません。

一つの大いなる挑戦

幸谷町会の方々が高齢者見守りボランティアを開始しました。
普通の高齢者見守りと言えば、かつてはヤクルト配達による安否確認が一般的でした。
ところが、この幸谷の手法は少し違うのです。この「見守り」に「医療」を結びつけたのです。
まず、自動的に電話を掛ける機械を医療機関に置いておき、登録した高齢者に電話をします。
元気なら「青」、ちょっと調子が悪ければ「黄」、体調不良なら「赤」という返事を返します。
「黄」や「赤」なら、医師が電話でアドバイスをします。
問題は、返事がない場合です。
この場合は、機械は2回コールしますが、それでも返事がなければボランティアの方に通報がいきます。
ボランティアの方は、さらにもう一度電話をして、それでも返事がなければその高齢者の家を訪ねるという流れになっています。
これからのわが国は、ますます高齢化が進みます。つまり高齢者の単身世帯や高齢の夫婦世帯が急激に増加します。
その時の安否確認をどうするか?が大きな問題となります。
松戸のような都市部であれば数十人の高齢者を見る医師が見つかるでしょうが、そもそも医師が不足している地域ではこのシステムは成り立ちません。
仮に、すべての人がこのシステムに入るとなると、イギリスのような「かかりつけ医制度」を導入する以外にありません。
かかりつけ医制度を導入すれば、医療費も削減されるのでこうした新しい安心システムも成立します。
このほど始まった幸谷町会の大いなる挑戦は、将来はるかに進んだ高齢化に対応するシステムに進化する可能性があると、私は思うのです。

議案が『ほぼ』出揃いました

本日、12月議会の議案がほぼ出揃いました。
『ほぼ』というのは、まだ出ていませんが、最終日までに教育委員人選が議案として出てくる予定ですので、それを除いて『執行部からの』議案が提出されたということです。
その中に、国民宿舎「サンライズ九十九里」の売却案件も入っています。
「サンライズ九十九里」は、全国の国民宿舎の中でも有数の人気の高い宿舎で、天皇陛下もご宿泊なされたことで有名です。
全国の個性的なホテルを紹介している『パパズ ホテル ジャパン』(講談社)という本では次のように紹介されています。
『九十九里浜の海水浴場が庭を挟んだすぐ眼の前、というビーチリゾート型宿泊施設。(略)設計は宮本忠長で、コンクリートの壁柱によるピロティで客室棟を宙に浮かせたつくりにより、95ある客室と最上階の展望大浴場から、太平洋の水平線に昇る真っ赤な朝陽を望むことができる。』と書かれています。(正確には展望大浴場は最上階ではなく4階です)
さて、千葉県は競輪場を引き渡し、モノレールを引き渡し、薬草園を引き渡し、博物館を引き渡し・・・と、少しずつ身軽になってきました。
私は、県議という立場から千葉県のスリム化を進めていきたいと常に思っています。
もちろん、千葉県だけではなく市町村のスリム化も考えねばなりませんので、今回のように民間へ売却することに賛成です。そして、サンライズ九十九里のように利益の見込める案件であればやはり民間に任せた方が果実は大きいように思います。
これからの私たちが目指す政策の方向は、「次の世代に残す借金をできるだけ減らすこと」でしょう。
これを第一番に考えなければならない時代なのだと思います。
(※サンライズ九十九里の写真がないで、何年か前にその近くで行った落花生の収穫です。大網白里町の友人の畑です)

あるのかないのか鴨川の断層

今、私の手元に地震調査委員会の活断層による地震の長期評価一覧があります。
わが国周辺で発生する地震については大きく分けて二種類、すなわち活断層によるものと海溝型のものとあります。
同委員会は、3月11日の東北地方太平洋沖地震以後、5か所の活断層で地震発生確率が高まった可能性があるとしています。
その5か所とは、発生確率の高い順から『糸魚川-静岡構造線断層帯』、『立川断層帯』、『双葉断層』『三浦半島断層群』『阿寺断層帯』です。
千葉県に最も影響があると予想される『三浦半島断層群』においては、武山断層でM6.6程度の地震が起こる可能性は6~11%、衣笠・北武断層帯でM6.7程度の地震が起こる可能性は0~3%だそうです。
これらの確率をどう評価したらよいかはわかりませんが、たとえば1995年の兵庫県南部地震については30年以内の地震が起こる確率は0.02~8%ということが公表されていました。
8%の確率であっても発生するということは常に頭の中においておかねばなりません。
さて、私が気になっているのは、主要活断層帯のリストのなかにある110の活断層の29番目、『鴨川低地断層帯』です。
本当に鴨川に活断層があるのか?非常に気になります。
今、私が手にしている資料にはこう書かれています。
「鴨川低地断層帯、長期評価で予想した地震規模M7.2程度、地震発生確率30年以内・50年以内・100年以内すべて不明、平均活動間隔・最新活動時期ともに不明」
要するに何もわからないのですね。そして
「鴨川低地断層帯に関しては、活断層であるかどうかの確実な証拠に乏しく、活断層としての存在そのものについて疑問視した調査結果も報告されている。よって、今後、本断層帯の活動時期や活動性に関する確実な資料を得る必要がある。」
はたして安心してよいのやら安心してはいけないのやら本当に宙ぶらりんな心持なのです。