今日の千葉日報の福島第1原発関連の報道で非常に気が重くなる記事がありました。
『地下水流入 増える汚染水』という見出しで、以下の記事です。
『メルトダウンした1~3号機では冷温停止状態を維持するため、冷却に使った水を循環させて再度、原子炉に注入していする。このシステムでは建屋の地下にたまった冷却水からセシウムや塩分を除去して再利用する。ところが地下にたまった水に1日当たり約400トンの地下水が流入』しているというのです。
毎日400トンといえば単純計算で年間14万6000トン。100メートル四方の広さで高さ15メートルほどのイメージです。これが仮に50年を考えれば730万トン。どう処理すればよいかと思います。
記事によれば『流入量を減らすため、建屋西側に深さ20~25メートルの井戸を12本掘り、地下水をくみ上げる予定だが、やみくもにくみ上げれば地下水位が下がりすぎ、建屋の地下にたまった水が逆に周辺の地層に染み出しかねない。』とされています。
土木の世界に『圧密沈下』とぃう言葉があります。
地盤に荷重がかかった時に土中の水が抜け地盤の体積が減少する沈下のことです。
記事にあるように地下水をくみ上げると回りからの地下水を呼び込むことになりますので、建屋下から汚染水を引き寄せたり、さらにはくみ上げることによって地盤沈下の問題を引き起こすかもしれません。
一度沈下した地盤は、あとから水を注入すれば元に戻るというものではありませんので非常に厄介な問題です。
何かの対策を立てれば、別の問題が生じるというパターンです。
原発事故問題は、ただただ東電が悩む、苦慮するという状況ではありません。
国内外問わず、あらゆる階層の人たちから知恵を引き寄せる仕組みをつくることが第一に求められているように思うのです。
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