これまでの民主党政権の過ちは幾つもありましたが、その一つに国家戦略の無さがあげられます。
国家戦略何とか会議だかが設置されましたが、果たして何をやっていたのかよくわかりませんでした。
しかも、この機関は経済財政諮問会議を廃止して設置したのですから、少なくとも諮問会議の役割を果たさねばなりません。
経済財政諮問会議は、消費税率を3%から5%へ上げた時に社会保険料の値上げと重なってしまい、それが大きな景気後退を招いたという反省に基づいて設置されたはずでした。
橋本内閣時代の、その説明を聞いたときに、『財政当局は社会保険料の引き上げのことを知らなかった』という事実に私はあきれたものです。
まさに「右手のことを左手が知らない」そのものの愚かさです。わかっていれば消費税率の値上げをずらすなりしたはずです。
(もしかすると本当はわかっていたのにこの時期をずらすと消費税を上げられないという判断があったのかもしれませんが)
いずれにせよ、税率のアップと社会保険料のアップの同時期実施が消費に大きく影響したことは間違いなく、国民負担全体をきちんと把握しなければならないという発想で経済財政諮問会議が設置されたというのが私の認識でした。
このたびの総選挙を受けて、自公連立政権が誕生しました。
12月25日の自民・公明連立政権合意文書にはこう書かれています。
『経済財政諮問会議と日本経済再生本部を設置する。この強力な司令塔のもと、物価目標2%を設定し、大胆な金融緩和を断行することによりデフレからの脱却を図る。』
「この認識や良し」と思いますし、もし連立政権でなければこのような強いメッセージ性をもつ文書もなかったはずです。
連立政権にはこうした(付属の)メリットもあったのだなと認識しなおしました。
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