自民・公明の連立政権では、景気・経済対策として『名目3%以上の経済成長を実現する』ことが合意されました。現実的には大変高いハードルですが、この目標に向かって各種施策を講じていくことになります。
では、名目3%の経済成長が実現すると国の財政はどのようになるのでしょうか。
内閣府の計量モデル(経済財政の中長期試算)によって、2013年度から2016年度までの税収と国債費の差額を見てみたいと思います。
すると、平均成長率名目3%程度とする「成長戦略シナリオ」の場合は、21兆5000億円、27兆5000億円、28兆8000億円、30兆2000億円とじわじわとかい離していきます。
ちなみに名目1%台半ば、実質1%強の「慎重シナリオ」では、21兆5000億円、26兆4000億円、27兆6000億円、28兆7000億円と微妙ながら税収と国債費のかい離状況については「慎重シナリオ」の方がやや良いという結果です。
あくまでも計量モデルであり、条件が少し違えば結果も異なりますので参考程度のものでしかありませんが、経済はなかなか一筋縄にはいきません。
むしろ、一筋縄にはいかないほどの巨額負債を抱えてしまったことを重く受け止めるべきなのでしょう。
こういうことをすれば経済成長をしますという確実な理論もなければ、成熟した日本のような国がどれほど成長力を持っているのか誰にも計測不能です。
しかしながら、人は必ず成長するものです。人は、やってはダメだと言われても、日常生活の中でこうすれば便利になる、こうすれば楽しくなる、そんな工夫をしてしまうものものなのです。そして、そんな人間の膨大な工夫の集積が経済成長なのです。
新たなチャレンジをして未知の分野を切り開く人間が日本から続々と出現することを私は信じて疑いません。
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