日別アーカイブ: 2012年1月17日

年頭視閲に参加

今日は幕張メッセで行われた千葉県警察本部の年頭視閲に参加させていただきました。
最初は、写真のような音楽隊の演奏やフラッグの演技からスタートしました。
その後に、成田空港の機動部隊や要人警護のSPの皆さんの訓練などがあり、向かい側にいた保育所の子どもたちの目にはどういう風に映っていたかに興味があります。
本年も県民の命と安全を守る警察の皆様に心から敬意を表しつつ期待を寄せるものです。

議会改革へ第一歩を

各地の市町村議員と話していて驚いたことがあります。
それは、『議会選出の監査委員は議長経験者でないとなれない』という不文律があるということでした。
最初、某町議会議員から伺ったときは、「何ですか?それ!」とびっくりしましたが、そこは千葉県内でも小さな町でしたので、『世の中には遅れた地域』があるんだなあと思ったのでした。
ところが、つい最近になって複数の市や東京に近いところの市でさえも全く同じ慣習があると知って、少なからずショックを受けました。
議長を経験しないと監査委員になれないとするならば、監査委員というポストは、まるで議長後の『あがり』のポストです。
もし、議長経験がなければ行政の仕組みもわからず監査なんてできないという理屈だとすれば、議長経験者にどれほどの行財政知識があるか伺いたいものです。
監査委員になる議長経験者には行財政知識についての試験を実施するよう住民は要求すべきでしょう。
それに本気で、『監査には行財政知識』が必要だというのなら、そもそも議会から選出するのではなく、会計士などの専門家を監査委員にすればよいだけのことです。
議会から選出する意味は、普通の社会人としての感覚や発想でも良いということだと思います。議長経験者のあがりのポストにする意味はどこにもありません。
せめてこうしたところから議会改革の第一歩を踏み出してもらいたいものだと思います。
千葉県も松戸市も議長経験者が監査委員になっていませんでしたので、私はこの事実にこれまでまったく気づきませんでした。
私はこれまでも主張してきたとおり『議員は議会という行政をチェックする場を与えられているのだから、監査は専門家が専門家の目で実施すべきもの』だと思います。

政治を監視するとは

週刊東洋経済1月21日号は『相次ぐ不祥事で判明した企業頼み政策の危うさ』というタイトルで、企業が運営する保育所の誘致を行ってきた横浜市を批判しています。
厳密に読めば、批判というよりも問題点を浮き彫りにしたということなのかもしれませんが、もう一つのタイトルも『これでいいのか 待機児童対策』です。
実際のところ、この記事の読み手も「横浜市はとんでもないことをやっている!」と怒りに震えるようなことはないと思います。
読者は賢く、政策には良い面もあるし悪い面もあるときちんと解釈をしながら読んで、悪い面を是正しながらきちんと保育行政をやらなければだめだろうと心の中でつぶやくのかもしれません。
この記事を読んで、実は私が思い出したのは、まさにこの政策を推進した中田宏元市長の発言でした。その発言をこのブログに書きたいと思ったのです。

『横浜で高齢者福祉の見直しをやりました。(筆者注。公営地下鉄やバスの無料パスを有料にしたことを指す)必要のない人にまで出すのはおかしいと、僕は有料制に改めました。ところが老人クラブ連合会から、ものすごい反発があった。(中略)ところが一方で、待機児童を減らそうと保育園を増やすでしょう。でも賛意の声はまったく上がらない。「お蔭で助かった。ありがとう」と言ってくれる若い夫婦が、少しはいてもよさそうに思うけど、全然いない。感謝されたくて言っているのではないですよ。コミットメントがないということです。』

『政治を監視せよ』とは先哲の有名な言葉ですが、政治を監視するとはどういうことかなのかが改めて問われているように思うのです。
ある政策に対して、コミットメントを出す、意見を述べていく、これこそが政治を監視することなのでしょう。
よく言われるように、私たち日本人は、もうわかっているだろう、こういうことだろう、言わずもがなだろう、と思ってしまいがちです。
私たちが暗黙の了解としている「発言を控えるのが大人」という感覚は、あくまで生活レベルの話であり、政治や制度を変えるには良いものはよい、悪いものは悪い、ダメなものはダメとびしびし意見するしかないと思うのです。