日別アーカイブ: 2012年1月20日

松戸市立病院の小児科の力

松戸市医師会のW先生(小児科)より、松戸市立病院小児科について伺いました。
それは、ひとりでも多くの市民に知っていただきたい内容でした。

第一に、心肺停止した小児のここ10年間の平均救命率が、実に64%です。
来院時に心肺停止状態のお子さんの半数以上を救っています。全国平均がせいぜい20%台である中で断トツの成績です。
たとえ夜間であっても当直2名の医師はじめ小児救命に熟練したチームが対応しているから可能な救命率だとのことです。

第二に、2009年のインフルエンザ入院患者の約2割を松戸市立病院が引き受けました。
インフルエンザでの入院はもちろん重症ということです。その重症患者が県内で1046人でした。
そのうち松戸市立病院では194人。2番目の千葉市立海浜病院が117人ですから松戸市立病院の大奮闘が分かろうというものです。
さらにその際、呼吸不全のために人工呼吸器を使用した小児は県内で21人、うち松戸市立病院では5人。その5人とも救命したとのことです。

第三に、千葉県内の重要な位置づけです。
千葉県には小児救急の中核病院は4つあります。すなわち、千葉大学・千葉こども病院、東京女子医大八千代医療センター、旭中央病院、そして松戸市立病院です。
これらの病院の位置は千葉市、八千代市、旭市、松戸市ですから最も人口が集中している東葛地域の要が松戸市立病院ですし、実力的にも千葉大学と並ぶ2大拠点病院の一つだそうです。

W先生は、「松戸市立病院があるから、患者さんは安心して開業医や民間病院にかかれるのです。」「東葛北部130万人のある意味では最後の砦なのです。」と力づよく語っておられました。
私も何度も述べてきましたし、このブログにも書いてきましたが、万が一にもこの小児救急チームが無くなってしまえば、二度とつくることはできない大事な大事な宝だと思っています。