日別アーカイブ: 2012年1月9日

何かが足りない私

自分でわかっていてもどうしようもない性癖があります。それは同じ場所に長くいられないということです。
子どもが小さいころ、夏にプールに連れて行っても、そこに長くはいられないのです。
着いてちょっと経つと「もう帰ろう」とか「別のところへ行こう」と言い出します。子どもには非常に不評でした。
私がいないときに、同じプールに行った妻と子どもたちが、昼から夜までいたと聞いて、自分には120%無理だと思いました。
そこで思い出すのが、植物と動物の違いです。
植物はその場所から動きません。植物は光合成でエネルギーを生み出しますので動かなくとも生きていけます。
一方、動物の場合、たとえば必須アミノ酸は自分自身では生み出すことができず、他の動植物から補給するしかありません。
したがって、生きていくためには移動をしなければならないのです。同じところにじっとしていては自分に足りないものを手に入れることができずに死んでしまうのです。
おそらく、植物のように自己完結型の人はじっとしていることができる。それを泰然自若というのではないかと思います。
じっとしていられない性癖の私は、泰然自若の人が持っている『何か』を持っていないのでしょう。その『何か』を獲得するために動かざるを得ない。泰然自若の人よりも『何か』が足りないに違いありません。
さて、何が足りないのでしょうか?
多分それは『余裕』だと思います。
人生に対する余裕なのか、時間に対する余裕なのか、生き方についての余裕なのか、本当のところは正直言ってわかりませんが、ともかく水のように常に動いていないと自分がダメになってしまうような気がするのです。