月別アーカイブ: 1月 2012

淡水魚の放射能汚染は

私たちが口にするもので、私が一番心配していたのは淡水魚の放射能汚染です。チェルノブイリ事故の際、最も汚染された食物は、植物では「きのこ類」、動物では「淡水魚」だったからです。
当時のソ連の湖(場所はどこだかわかりません)の実測調査で、ストロンチウム90を調べたところパーチというすずき類の魚が最も高い値だったとされています。(「食卓にあがった放射能」七つ森書館)
さて、千葉県水産局は手賀沼の魚類について調べていますが、現在のところすべての魚種について放射性ヨウ素、放射性セシウムともに暫定規制値以下か不検出となっています。
9月25日採取の印旛沼のスジエビ・テナガエビで放射性セシウム58.9ベクレル/キログラム、10月6日採取の利根川のウナギで48.3、11月10日採取の手賀沼のモツゴで115.3です。
暫定規制値は500ベクレル/キログラムですので安心した次第です。
こうした結果は、千葉県のホームページに公表されていますので誰でも見るとことができます。ただし、その際に気を付けなければならない点が二つあります。
一つは、ホームページには注意書きとして、「(全体)は頭・内臓・筋肉等を含む魚全体を測定」「(  )の記載の無いものは、可食部分(筋肉)のみを測定」と書かれていますが、ストロンチウムを測定していないのにこういう記載はあまり意味がないのでは?ということ。
もう一つは、実はチェルノブイリのパーチのセシウムは、事故後キロ当たり4800ベクレルでしたが、2年後の調査では最高8万2000ベクレルまで増えていったことです。
したがって、憤りを感じる現実ですし、漁業関係者には申し訳ない思いでいっぱいですが、調査は相当長期間にわたって継続していかなければならないと思っています。

特別支援学校の放射線測定

本日の流山高等学園第二キャンパスをもって県内特別支援学校のすべての放射線測定が終わりました。
測定方法は環境省のガイドラインに基づき、校庭(グラウンド)の5か所を(サイコロの5の目の部分)測定しました。
ちょっとショッキングだったのは、測定した5か所すべてが除染対象基準の毎時0.23マイクロシーベルトを上回っていたことです。
校長先生に伺うと、このグラウンドは非常に水はけが悪く、雨が降ると数日間水がたまっているとのことです。また、流山高等学園の本校よりも高い数値だったとのことでした。
東葛方面では、除染をしなければならない施設が複数出てきてしまいます。
それらを除染する方法、仮に土壌を取り除くとなった時にどこへ持ち込むか、など難しい問題がまだまだ立ちはだかっています。
除染土の保管など放射能問題は、私たちに住民自治の難しさを突き付けている感があります。
ともあれ、子どもたちに安全な環境を確保すること、これを第一義に取り組んでまいりたいと思います。

獏の引手(ばくのひきて)

私事で恐縮ですが、娘の金工作品が『コンフォルト』というインテリアの雑誌の表紙になりました。
襖の引手なのですが、『獏』をモチーフにしています。

年間十大ニュースというものがありますが、藤井家にとっては本年2012年の十大ニュースの一つになることは間違いなさそうです。
獏は中国の想像上の動物で、形は熊、鼻は象、目は犀、尾は牛、脚は虎に似ていて人の悪夢を食べるとされています。
昨年の悪夢のような大変な災害を獏に食べつくしてもらって、今年は復興・復旧を本格始動しなければならないと決意を固めています。

何かが足りない私

自分でわかっていてもどうしようもない性癖があります。それは同じ場所に長くいられないということです。
子どもが小さいころ、夏にプールに連れて行っても、そこに長くはいられないのです。
着いてちょっと経つと「もう帰ろう」とか「別のところへ行こう」と言い出します。子どもには非常に不評でした。
私がいないときに、同じプールに行った妻と子どもたちが、昼から夜までいたと聞いて、自分には120%無理だと思いました。
そこで思い出すのが、植物と動物の違いです。
植物はその場所から動きません。植物は光合成でエネルギーを生み出しますので動かなくとも生きていけます。
一方、動物の場合、たとえば必須アミノ酸は自分自身では生み出すことができず、他の動植物から補給するしかありません。
したがって、生きていくためには移動をしなければならないのです。同じところにじっとしていては自分に足りないものを手に入れることができずに死んでしまうのです。
おそらく、植物のように自己完結型の人はじっとしていることができる。それを泰然自若というのではないかと思います。
じっとしていられない性癖の私は、泰然自若の人が持っている『何か』を持っていないのでしょう。その『何か』を獲得するために動かざるを得ない。泰然自若の人よりも『何か』が足りないに違いありません。
さて、何が足りないのでしょうか?
多分それは『余裕』だと思います。
人生に対する余裕なのか、時間に対する余裕なのか、生き方についての余裕なのか、本当のところは正直言ってわかりませんが、ともかく水のように常に動いていないと自分がダメになってしまうような気がするのです。

今後の放射線測定

県内の放射線未測定施設では、やはり学校など教育委員会関係の施設が非常に気になります。具体的には、特別支援学校であり、県立高校です。
そこで、教育委員会にいつまでにすべての施設の測定が終わるのか、現時点で未実施の学校などどこなのかを尋ねました。
県教委の回答は、ともかくも今月中にはすべて測定するとのことです。
そして、現時点でいまだ測定ができていないのは以下の13施設であることが分かりました。
1、特別支援学校流山高等学園第二キャンパス。これは旧流山東高校です。
2、佐倉高校
3、佐倉東高校
4、佐倉西高校
5、佐倉南高校
6、旧松戸矢切高校
7、旧湖北高校
8、旧柏北高校
9.旧印旛高校
10、手賀の丘少年自然の家
11、さわやかちば県民プラザ
12、西部図書館
13、関宿城博物館
これまで会派(公明党千葉県議団)として、手賀の丘公園、柏の葉公園、21世紀の森と広場、関宿城博物館裏庭は独自に数回調査をしていますので、10、11、12、13については大体状況が分かります。
13の関宿城博物館以外は間違いなく高い数値の放射線量が出ることと思われます。
そうした一日も早い測定を行うこともさることながら、除染を行うには地元市町村が除染計画を立てる必要があります。除染計画が承認されて、はじめて国から予算が出る法律になっているのです。
今日は、野田の根本市長の市政報告会がありましたが、そのなかで根本市長が「国の言い方は怪しげです。しかし、たとえ国が予算をつけないと言っても私は除染費用を出したいと思っています。」と語っておられたのが非常に印象的でした。