日別アーカイブ: 2011年6月23日

九十九里浜をどう守るか

津波が九十九里浜を襲った場合、どういうことが起こるのか?
リアス式海岸ではない、どこまでも続く砂浜、平坦な地形。そこに津波が来るとどうなるのかという答えが仙台市若林区の津波被害だったと思います。
私は、会派の同僚議員とともに、若林区の荒浜新という住宅地を訪ねました。
この荒浜の平坦な田園地帯を、高さ10メートルほどの津波が猛スピードで襲い、仙台東部道路まで一気に押し寄せました。
もしここで自分が津波に襲われたら絶対に助からないと思いました。
あたりに鉄筋の建物がありませんし、そもそも4階建て以上の建物もありません。
そして、西側の仙台東部道路までの距離、2キロ半はずっと平坦な地形です。
津波から逃げ切れるはずがありません。
海岸に立つと荒浜の海岸線は直線であることがわかります。
一方、本県の九十九里浜は弓の形に湾曲しておりますので、津波が来るとエッジ波が発生する恐れがあります。
エッジ波は、津波が沖の方向に戻らず、再び沿岸に向かうため、繰り返し海岸が襲われます。つまり、九十九里は、仙台の荒浜よりもさらに不利な地形になっています。
とは言え、美しい海岸線の九十九里浜に防波堤はつくれないでしょう。
九十九里浜は、荒浜同様に高台はありませんので、海岸地域に住む人たち、海水浴客やサーファーを守る方法は、鉄筋でかつ高さのある構造物、いわゆる避難タワーをつくるしかありません。
おのずとハードの面での対策は限られます。
予算も限られているのですが、実は私たちに残された時間も限られていると思えてならないのです。
これから徹底的な調査を行う中で、より有効なハード面での対策を科学的合理的に行ってほしいと思います。