公共政策フォーラム2010が開催され、私も参加させていただいた。
そのなかで「元気とうるおいのあるまちづくり」というテーマで大学生による政策コンペが行われた。
コンペの中で、大学生たちが「元気とうるおい」をどう定義したかがなかなか興味深かった。
関西学院大学総合政策学部長峯ゼミ都市政策パートの学生たちは、『生活環境が整っていること、自然環境が豊かで文化発展段階が高く、その効用が市民にフィードバックしている状態』と定義した。
関西大学政策創造学部橋本ゼミの学生たちは、『住民の気力と経済基盤の双方が満たされているまち』と定義した。
中京大学総合政策学部桑原ゼミの学生たちは、元気とうるおいのあるまちに必要なのは「イベント」「観光」「交流」「コミュニティ」「施設」「経済」「交通」「治安」「社会福祉」「教育」「健康」「やすらぎ」なのだという。
静岡文化芸術大学文化政策学部芸術文化学科片山ゼミの学生たちは、「元気」を『生命力や活力、明日への希望』などの精神的な意味合いで、「うるおい」を『幸福感や満足感、ドキドキやワクワクする気持ち』として捉えたという。
明治大学情報コミュニケーション学部塚原ゼミの学生たちは、「元気」を『地域の活性化』、「うるおい」を『自然との共生』とした。
北九州市立大学法学部政策科学科楢原ゼミの学生たちは「元気」を『地域の課題に取り組む力』、「うるおい」を『人と人とのつながりや交流から生まれる充足感』と定義した。
では、私にとって『元気とうるおいのあるまち』とはどういうまちだろうか?
「元気」というからには、活気があり、にぎわいという要素は欠かせないだろう。
そして、「うるおい」には、温かい助けあいがなされているコミュニティがなければならない。
そうなると、現実にはすでに『元気とうるおい』が望むべくもない地域が日本中にいくつもあることに思い当たるのである。
政治に与えられたハードルはこれまでになく高いことを思い知らされるのである。
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