総務省が平成21年度の財政健全化指標の速報値を公表した。
千葉県内市町村のデータを見たときにすぐに目につくのは、千葉市が連結実質赤字比率で赤字転落した点、将来負担比率が極めて大きい点である。
連結実質赤字比率とは、一般会計、特別会計などすべての会計の赤字と黒字を合算した時に赤字になるか黒字になるかという指標である。
通常、この指標が赤字になる団体はほとんどない。
また、将来負担比率とはその自治体が翌年度以降に負担することが確定している債務の大きさを見る指標で、その自治体クラスの標準的な財政規模に対して何%になるかを見るものである。
千葉市財政について熊谷市長はご自身のブログの中でこう述べている。
『借金返済のピークがまさに始まりつつあるため実質公債費比率のようなフローベースの指標はさらに悪化し、改善の傾向にある横浜市を抜いてこちらも政令市ワースト1位となっています。さらに国民健康保険の収支悪化によって、とうとう連結ベースでは赤字決算となりました。
今後の財政見通しですが、しばらくは今までの財政運営のツケを払う時期が続きますので平成29年度までは借金返済のピークが続き、実質公債費比率も高止まりして財政運営は厳しい状況です。』
他人事のような語り口が気になるのは私だけだろうか?
基本的には政令市になって基盤整備を行ったことが原因だろうが、それにしても財政悪化の凄まじさに驚かされる。
さて、わが松戸市はどうだろうか?
松戸市は、実質赤字比率も連結実質赤字比率も赤字がないので数値はない。
実質公債費比率が6.9、将来負担比率は29.9%である。
千葉市との違いは明瞭である。
県内主要都市の指標と早期健全化基準を掲載しておこう。 <br>
自治体名 | 実質公債費比率 | 将来負担比率 |
千葉市 | 21.1% | 306.4% |
船橋市 | 2.6% | 負担解消 |
松戸市 | 6.9% | 29.9% |
市川市 | 2.2% | 32.3% |
柏市 | 11.5% | 110.3% |
野田市 | 11.2% | 106.8% |
流山市 | 7.7% | 49.9% |
我孫子市 | 3.9% | 21.0% |
鎌ヶ谷市 | 7.8% | 60.0% |
早期健全化基準 | 25% | 350% |