日別アーカイブ: 2013年1月8日

安倍総理の良くない癖

1月7日の公明新聞の主張は『道州制』でした。これは言葉のイメージから地方自治体の問題ととらえがちですがそうではありません。
道州制の本質は、総務省を無くし、文部科学省を無くし、文化庁を無くし、厚生労働省を無くし、農林水産省を無くし、林野庁を無くし、水産庁を無くし、経済産業省を無くし、資源エネルギー庁を無くし、特許庁を無くし、中小企業庁を無くし、国土交通省を無くし、観光庁・気象庁を無くし、環境省を無くし・・・と膨大な国の機関を無くして道州に移行させることにあります。
したがって、公明新聞の『主張』には、『有効性を失った中央集権体制を乗り越え、地域の可能性を開花させる「新しい国のカタチ」を探る作業』『国は、外交・防衛、通貨管理、司法など国でなければできない仕事を担う』とあるのです。
したがって、本当に重大な歴史的テーマが政権与党の合意文書に載っているのです。
ところが、今日の朝日新聞は安倍総理が次々と有識者会議を設置したことを伝えています。
そのテーマは『教育』『国家安全保障』『憲法解釈』『歴史認識』です。いずれも非常に大事なテーマなのですが、あえて言えば政権合意とのかかわりのないものばかりです。
一つの内閣がそれほど多くの仕事をなしえないのがこれまでの憲政の歴史であり現実でもあります。
第一次安倍内閣の失敗の大きな要因の一つは、憲法や教育やあれやこれやとあまりに手を広げすぎたことと私は見ています。
現政権の最大のミッションは景気回復です。したがって、それに狙いを定めてまい進してほしいと思うのです。
政権の滑り出しだからこそ慎重運転をお願いしたいのです。

まだ早すぎるのか?本質の議論

ここ数日、一般紙における公明党に関する記事は、ほとんどすべて消費税の『軽減税率』に関するものです。
山口代表の発言も太田国交相の発言も然りです。
そして、それに対する各紙の取り上げ方はといえば、読売新聞は『軽減税率 早期導入へ動き』『公明 自民に決意示す』『週内にも3党協議』、日本農業新聞は『自公で議論本格化』『食品の軽減税率など焦点』と報じています。
一方、朝日新聞は『軽減税率、調整難航も』『公明との溝、鮮明に』、毎日新聞も『軽減税率 調整難航』です。
ところが、どの新聞も報じていないのがインボイスに関する議論です。
実は、消費税の本質は、『商品の値段に税率を上乗せして売買する』ということではなく、事業者の売上から仕入れ額を控除した部分に消費税率をかけてその金額を消費税として納めるという点にあります。
売上から仕入を差し引いたものは、単純に言えばその事業者が生み出した付加価値と言うことができます。
その付加価値に消費税率をかけたものを納税するので、欧州では付加価値税と称しているのです。
この付加価値税は、仮に複数の税率があった場合、税額計算が非常にややっこしいことになります。売上から仕入れを引いて税率をかけるという単純作業は単一の税率であるなら帳簿でさっと計算ができるでしょうが、複数税率ではそういうわけにはいきません。
つまり、複数税率を成り立たせているのは『帳簿』ではなく『インボイス』なのです。私はインボイス導入に踏み切るしかないと思っています。いち早くそうした本質の議論に入るべきだと思うのです。

松戸、柏、小金の三角関係とは

今年は松戸市が誕生して70周年だと言います。大変おめでたいことであり、心からお祝いしたいと思います。
そのうえで、「ちょっぴり異議あり」なのは、私の住む小金町が松戸市に編入されたのが昭和29年だからです。
つまり、小金町から見ると来年2014年が松戸市編入60周年にあたるわけで、来年こそ小金町としてのお祝いがあってもよいと思うからです。
昭和29年当時、松戸市と柏市そして小金町の三者は、実は非常にややっこしい三角関係にありました。
松戸市と柏市は、どちらが小金町を編入するかで大変な争いをしていましたし、小金町も松戸派と柏派とに町民が二分して大騒動を起こしていました。
柏市は、小金町を合併して東葛市になるという目論見でした。そして、柏派が多数を占める町議会では柏との合併を決議します。
ところが、町民は大多数が松戸派だったために大反対運動を展開。結局、千葉県が調停に乗り出します。
その結果、やはり町議会の議決は重いので、「まず柏市と合併して東葛市となる。そのうえでどうするかを再度町民で決める」ということになりました。
その結果、昭和29年9月に柏市と合併して東葛市ができ、その後、東葛市から松戸市へ編入されなおすという経緯をたどりました。
柏市は、小金町が抜けてしまえば東葛市を名乗るのも癪?だと思ったのか、11月には柏市に名称を戻しました。
したがって、2か月間だけ柏市プラス小金町の東葛市が存在していたのです。実にややっこしい三角関係ですね。
私は幼稚園中退で松戸市へ引っ越してきましたが、母方の実家は小金にあります。しかしながら、こうした話を聞いたことは誰からも一度もありませんでした。
松戸市の小学生が学ぶ副教材『伸び行く松戸市』にも書かれていなかったと思います。もしかしたら、書くことのできないような状況があったのかも知れません。
三角関係と言うのは、やはり触れない方が良いということなのでしょう。