月別アーカイブ: 8月 2012

見えていて見えていない

『灯台下暗し』とは本当に言い得て妙の言葉です。
今朝の日本農業新聞にプリザーブドフラワーの製造技術の特許を取って世界に輸出している企業家の記事がありました。
秋田県由利本荘市の有限会社フラワートの嶋さんという方です。
記事には、嶋さんが紫色のダリアを披露している写真が掲載されています。
私は、そもそも『プリザーブドフラワー』という言葉すら知りませんでしたので、妻に「きれいだね。プリザーブドフラワーって」と言いますと、妻は「うちにも飾ってあるものね」と言うではありませんか!
「えっ、どこに?どこに?」とびっくり。
何のことはない、玄関にちゃんと飾ってあるのです。それも二つも。
何で気づかないものなのか、本当に不思議でなりませんが、でも全然見えていなかったのです。
正確には、見ているのですから思い浮かべますとちゃんと脳裏に映像が浮かびます。でも、それを『プリザーブドフラワー』とは認識していなかったわけです。
まあ、それにしても『美』というものは確かに価値であるとしみじみ思いました。
とりあえず、わが家のプリザーブドフラワーを写真に撮りました。

今朝の最大ニュース

朝刊各紙は、一斉に一面トップに『一体改革法が成立』(読売新聞)を報じました。もちろん重大なニュースです。
各紙の社説も『財政健全化へ歴史的な一歩だ』(読売)、『「新しい政治」の一歩に』(朝日)、『「決める政治」を続けよう』(毎日)、『この増税を次の改革につなげたい』(日経)と言う具合に取り上げています。
もちろん、私はすべての新聞を見ているわけではありませんが、韓国大統領の竹島上陸をもっと取り上げる新聞があってもよかったのではと思っています。
やはり、私たち日本人は領土、領海、領空にもっと関心を持つべきだと思いますし、防衛問題についても議論が足りないように思うのです。たとえば、次期支援戦闘機一つとっても、街中で議論されることはありません。
そもそも支援戦闘機とは何か、あるいは特車とは何か、何で一佐、二佐なのか、自由の国でありながら実は国を守るということについては自由に議論ができない国なのかも知れません。
これが、島国の良さでもあり欠点でもあるように思います。
しかしながら、領土問題に対する国民的議論が高まっていかないと、つまり国民的な支援がないと政治家であろうが外交官であろうがなかなか頑張りきれるものではありません。
外交と言う平和に直結する課題に関心を持てない国民は国際社会から相手にされなくなってしまいます。
事実かどうかはわかりませんが、留学生が減少した、若者が外国へ飛び出していかなくなったということを最近とみに耳にします。自分の足元だけを見ているとこれからの世界は危ういと思うのですが、私が心配しすぎなのでしょうか。

やっぱり分からないTPP

今日の朝刊各紙は、不信任案と一体改革関連法案にかかわる解散総選挙の行方が中心でしたが、それに伴い「TPP」についての論評もかなり取り上げられていました。
読売新聞は、2面(総合面)に大きく『TPP参加表明先送り』『年内交渉入り絶望的』と報じ、そのうえで7面の経済面においてもさらに重ねて2面と全く同じ『TPP参加表明先送り』という見出しを打ちました。
さて、私が、TPPがよくわからないと言うのは、「農業分野を成長戦略にせよ」という議論についてです。
もちろん、農業が経済成長に寄与する分野になるのは素晴らしいことですし、そうあってほしいと切実に思います。そうあらねばだめなのだという勇ましい意見も十分理解しますし、そうあってほしいと切実に思います。
でも、それは実現可能なのかどうか、どういう条件なら実現可能なのかと言うことも同時に考えあわせねばならないと思うのです。
これまで日本は、農村地域から人材を集め、通産行政をフル稼働させてありとあらゆる手段を講じて工業化を図ってきました。
その結果、世界有数の工業国になり、自動車産業のみならず電機、精密、機械など多くの分野で文字通りナンバー1になりました。
しかし、それでも円高には勝てないのです。その産業の実力以外のところで勝ち負けが決まってしまうのがグローバル社会なのです。
それでも工業であれば、日本から生産拠点や研究拠点を移すことができます。農業は基本的に引っ越しができません。
この現実を見ると、「農業を輸出産業にする」というスローガンにどうしても現実味を見出せないのです。
農業を強くする、この施策は当然でしょう。しかし、この大変な課題に成功したからと言って、その先がバラ色で「輸出産業化」という話にはどうしてもリアリティが持てないのです。
この部分をぜひ明示していただかないと、私には『やっぱり分からないTPP』であり、『さっぱり分からないTPP』なのです。

一致した各紙の論調

今日の各紙の社説は珍しく一致した論調でした。
読売新聞は『党首会談で事態を打開せよ』と言う見出しで、社会保障と税の一体改革について「今になって蔑ろにすることは到底許されない」と民主、自民を批判しています。
朝日新聞は『改革潰しは許されない』と言う見出しで、民主と自民を批判。「ここで改革を頓挫させることは許されない。将来世代に負担をつけ回しする政治を続けるわけにはいかないからだ。」としています。
毎日新聞は最も大きくスペースを割いて、『合意の破棄は許されなぬ』と堂々の論陣です。
日経新聞は『最優先すべきは消費増税法案の成立だ』と言う見出しで「決められない政治に戻ってしまえば、民自公3党はみな敗者である」と、なぜか「公」まで含めて批判しています。
もっとも、その前に『山口那津男代表は「民主も自民も責任を自覚してほしい」と訴え、法案採決前の不信任案提出などに慎重論を唱えている。これが正論である。』と持ち上げているので、あくまでバランスを取っただけなのかもしれません。
千葉日報は、社説ではなく『視点』という囲み記事で『政争の具にするな』と主張しています。
このように新聞各紙の主張は明確なのですが、未だに民主、自民の動きは不明確なのです。要するに両者とも本当のところどうしたらよいのか決めかねているのでしょう。
「決められない政治」と批判され、ようやく「決めた」と思っていましたら、やっぱり最後の最後でふらついてしまいました。
国の政権中枢が揺らげば、一国の方向は決められません。
「決められない」ことが、どれほど国益を損ねているかわかっているのでしょうか。
本当に心していただきたいものだと思います。

わが家のなでしこ

「なでしこJAPAN」がフランスに勝ち、金か銀のメダルが決定しました。
放映を見ると、フランスが押しに押しまくっていましたが、本当に乏しいチャンスをきっちり生かして勝利をつかみました。
とくに、ゴールを守るキーパーの活躍が印象的でした。
私たち議員も、ちょっと格好よすぎるかもしれませんが、県民を守る、県民生活を守る最後の砦でなければならないと思いました。
さて、わが家の「なでしこ」も健気に咲いています。
妻に、そのことを言うとこのなでしこは実は日本のなでしこではないのだと言います。
わが家のなでしこも、「なでしこJAPAN」並みに世界のなでしこなのでした。