日別アーカイブ: 2013年2月13日

まるで盛り上がらない地方分権

国から地方公務員給与の削減を要請され、地方が一斉に反発しました。
ことの是非はさておき、売られた喧嘩は買うみたいな生々しい展開になり、国と地方自治体との間で大論争が起こり、多少なりとも国民を巻き込んだ議論になるのかと思っていました。つまり、この問題を機に地方自治や地方分権への国民的な関心の高まりを期待したのでした。
だからこそ、本ブログでもこの話題を数回取り上げたのでしたが、残念ながら何となく議論がしぼんでしまいました。
正直なところ、これでは地方分権どころか、道州制など夢の夢という気がします。本当に地方に多少なりとも有意な権限委譲が行われるのでしょうか?
平成18年7月7日に閣議決定された『経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006』の分野別方針をまとめた別表のなかに『地方財政』についての記載があります。
31字×45行のたかだか原稿用紙3枚ちょっとの文章ですが、その中に『国の取組と歩調を合わせて(やれ)』という言葉が2回出てきます。そのほか、『(国の)改革を踏まえた取組』『(国と)同じ努力』『国による対応を踏まえ』と、本当に地方を信用していないことが見て取れます。
このような国の地方に対する抜きがたい不信感がそのまま今日まで延々と続いている。これが覆されない限り地方分権はありえません。
そして、何よりも国民の総意としての地方分権や道州制への関心の高まりがなければ・・・と思います。