道州制のイメージがなかなかつかみづらいと思っています。
昨日の井上幹事長の代表質問では、『「国-道州-基礎自治体」の3層構造にすべき』『道州は現在の都道府県より広い区域』『国から移譲された権限と都道府県から承継した事務を処理』という発言がありましたが。
さて、道州はまさに国の形を変える大改革です。
これほどの大きな改革を行う場合、誰しも考えるように「いっぺんにできるのか?」「いっぺんにやって大丈夫か?」と言う議論が当然出てくると思います。
私も正直なところ、一気に変えてしまうことに不安を覚えます。できればどこかの道州が先行し、実際にやってみてうまくいくことを確認してから他の道州が追随するか、一つずつ道州を誕生させていくことが現実的かと思います。(先行した道州が失敗した時の手当てもちゃんと考えておくことは言うまでもありません)
ギリシアの破たん問題の際、経済学者は「こういう時はふつう通貨の切り下げを行って危機を乗り切る。ところがギリシアはユーロと言うEU統一通貨を使っているからそれができない。だから大変だ」という解説をしていました。
同じユーロ圏の中にドイツという経済好調の国があって、その一方でギリシアのような経済不調の国があり、通貨が統合されているがゆえにその格差を是正するシステムがないというわけです。
これはわが国の場合も全く同じです。北海道や沖縄に開発庁を置いて国から投資をし、税を一部下げたりしていました。
仮に、EUについての経済学者の解説が正しいなら、北海道を先行して道州に移行してみる手があるのではないかと思うのです。
もちろん通貨を円から切り離し、北海道に通貨発行権を与える。北海道の通貨が十分安いとなれば旅行者は大挙して北海道を訪れるでしょうし、企業移転も期待できます。
海外からの投資を受け入れることができれば、まさに道州制大成功です。
こういうイメージであるなら道州制の理解も進むと思います。われわれは道州制のメリットをどう提示していくかを考えなければなりません。
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