月別アーカイブ: 9月 2012

年金制度を検討する(1/2)

今回は、多くの方からお寄せいただいた『声』をもとに年金制度を検討してみたいと思います。

1)国民年金は40年も払い続けて、支給は月額66000円ほど。馬鹿らしいと思う。

保険料月額を15000円と仮定してインフレやデフレをいったん無視して40年間払い続けると
保険料15000円×12か月×40年=720万円
支給額66000円×12か月×9.1=721万円
もちろん厳密ではありませんが、74歳まで生きればとんとんです。
私としては、馬鹿らしいというほどではないように思います。

2)未納者が増えて年金財政は破たんするのではないか。

国民年金の未納者が増えていることは事実です。しかし、人数が倍の厚生年金や共済年金加入者は基本的に未納がありませんので、実際の未納者は多く見ても1割はいないと思われます。しかも年金制度が破たんすることは政治的に持たないのでどのような政権も年金制度は維持することと思います。
したがって、未納が原因で年金財政が破たんすることはありえないと思いまし、仮に年金財政が破綻するとしたらそれは国家財政が破たんする時です。

3)国家財政も破たん状態ではないか。

国の財政赤字は900兆円などと言われています。しかし、国家も数ある経済セクターの一つですので国の赤字イコール国家の財政破たんにはなりません。まず、900兆円から国の資産を引いた純粋な赤字が、日本経済のGDPに比してどれほどの大きさかを見なければなりません。
国は徴税権を持っていますので、国民の稼ぎ(GDP)を揺るがすほどの巨額な(純粋な)赤字でなければよいと言えます。
現在の財政赤字の900兆円は確かに巨額ですが、返済能力に問題はないと言えます。そして実際に、国債の消化に問題はありませんし、かつきわめて低い金利です。

領土問題に思う

今朝の朝日新聞「わたしの紙面批評」に内田樹氏が『領土問題の緊迫化』という批評を載せています。
大変示唆に富む内容で「なるほど」と思います。
そのなかで内田氏はこう語ります。
『領土問題の解決方法は二つしかないということである。一つは戦争。勝った方が領土を獲得する。もう一つが外交交渉。双方が同程度の不満を持って終わる「五分五分の痛み分け」である。』
ズバリその通りだと思います。ただ、私の認識と少し違和感があるのが次の下りです。
『中国とロシアの国境紛争は先年「五分五分の痛み分け」で解決したが、これはプーチン、胡錦濤という両国の指導者が「自国領土を寸土とて譲るな」という国内のナショナリストの抵抗を押し切れるだけの安定した統治力を有していたからできたことである。』
もしかしたら、紙面のスペースの関係で内田氏はこのように書かれたのかもしれませんが、私は少し違う認識を持っています。
中国とロシアの国境紛争とはダマンスキー島すなわち珍宝島の領有権問題のことですが、これについては長い長い間のロシア国境警備隊と中国人民解放軍の多くの犠牲を出した戦闘が繰り返されてきました。まさに戦争(武力)によって解決をしようとしてきたわけです。
その結果として、最後の最後にイレギュラーな形をとってコスイギン・周恩来会談が実現して戦闘状態はとりあえず終結し、その後に内田氏の言う「五分五分の痛み分け」にたどり着いたというのが私の認識です。
したがって、国内ナショナリストの抵抗を押し切ったのが両国指導者の指導力という見方が間違いとは思いませんが、その前提となる背景として、両国の『戦争行為』があって、いよいよ核の準備をするしかないというところまで進んでしまった現実を見なければならないと思うのです。
本当のところは誰にもわからないのでしょうが、両国指導者の力量や統治能力で領土問題が解決するということは、残念ながら可能性として限りなくゼロに近いというのが国際社会の現実のような気がします。

伊豆半島ジオパーク構想のこと

東京地学協会の伊豆半島ジオパーク構想巡検に同行させていただきました。
伊豆半島も千葉県の銚子ジオパーク構想もいよいよ今月中には登録の可否が決まります。どちらも登録されてほしいと切に願います。
両方の巡検をさせていただいた印象では、正直なところ自然環境の良さでは伊豆半島に軍配が上がるかと思います。
これはそもそも房総半島の平べったさと伊豆半島の険しさの違いでもあり、その分、伊豆の方は緑が豊かです。
一方の銚子は、市民ボランティアの力で伊豆と互角というのが私の見立てです。
伊豆ではやはり柱状節理の見事さに目を奪われました。海が美しいのもさることながら目の前に広がる柱状節理に圧倒されます。
ちょっと・・・と思ったのは静岡県教委の「県指定天然記念物」の看板です。こんなことが書かれていました。
『江戸時代には建築用として切り出され、一辺約30センチメートルの五角形の石材は「俵石」と呼ばれ・・・』
実は、こんなことを訳知り顔で書くのはいかにも恥ずかしいのですが、おそらく伊豆半島は日本どころか世界ジオパークでもおかしくないと思いますのであえて書いてしまいますが・・・ごめんなさい。
通常の俵石は写真のような六角形ですし、そもそも五角形では平面が作れないのではないでしょうか。
それはそれとして、素晴らしい有意義な巡検をありがとうございました。ご関係の皆様に心から感謝を申し上げます。

外交は密室だから

田原総一郎氏によると、尖閣諸島にしても竹島にしても日米関係がぎくしゃくしているから中国や韓国に好き勝手にされているのだと言います。
では、なぜ日米関係がぎくしゃくしているのかといえば、これまで営々と築いてきた日米の太いパイプを鳩山さんがいとも簡単に木端微塵に打ち砕いてしまったからだと言います。
なるほど、あの「トラスト・ミ-」発言はひどいものでした。単に裏切ったのではなく、ご丁寧にも裏切る前に「トラスト・ミー(私を信用してください)」とオバマ大統領に言ったのですから。
さて、外交はある意味で国益そのものです。これほど国益に密接に関わる『政治』はありません。
お互いの国益にストレートに関わるからこそ、交渉内容の本当のところは外へは伝わってきません。どうしてもぎりぎりのところは密室になります。
だから、外交は時の政権に託すしかないのです。当然のことながら、託すには信頼が必要です。信頼がなければとても託せません。
託した挙句が、めちゃくちゃにされたのですから、その時点で民主党政権は責任を取るべきだったのです。
最近、辛坊治郎氏の「この国で起きている本当のこと」(朝日新聞出版)を読んでいて、久しぶりに驚いた記述に出会いました。
「プラザ合意」は、日米原子力協定を締結する見返りでもあったというのです。
当時、私はあくまで議員秘書としてではありましたが、常任委員会は外務、特別委員会は科学技術振興対策を担当していました。
にもかかわらず、辛坊氏の指摘したことを全く知りませんでした。
私だけがうかつだったのか、野党の立場ですから知らなくて当然のことだったのか・・・・・いずれにせよ本当にびっくりしました。
外交はやはり密室なのだなとつくづく思ったのでした。

9・1「防災の日」に思うこと

南海トラフの地震津波が新聞紙上を賑わすようになってきました。
それらを総合すると、私が当初思っていたよりも千葉県に被害が出る想定です。認識を改めたいと思います。
いずれにせよ、阪神淡路、東日本など甚大な被害の地震が続き、私たちが取ってきた対応の検証を行うチャンスが来たと受け止めたいと思っています。
阪神淡路の後、私は二つの大きな対策がスタートしたと認識しています。
一つは、災害拠点病院の指定であり、今一つはDMATです。
これらが東日本大震災に際してどう機能したのかという検証は行われるべきでしょう。
災害拠点病院は、全県下に散らばっている必要があります。災害により交通が遮断されてしまうことが十分考えられるからです。
たとえば、3・11の時も東京以西の救援車両は東京を通り抜けることができなかったため大きな迂回を余儀なくされました。
なかには、東京を迂回して長野~新潟~山形という具合に東北に入ろうとして、今度は長野県東部の地震(大きな余震とも言えますが)により足止めを食らったチームが少なくありませんでした。
さらに、現実的な問題として災害拠点病院の耐震性が担保されているのかかなり心配です。
DMATの方はどうだったでしょうか?
阪神淡路と異なり、重症者が極端に少なかったという現実があるにせよ、動員については格段にうまくいったという印象を持っています。これは東日本大震災に限らず、中越沖地震のときの医療チーム出動数の多さでも見て取れます。
これは間違いなく、ここまでくる過程での日ごろの講習に始まり、毎年繰り返される訓練、そして医療チーム全体のモチベーションの高さの賜物です。
私は、こうした人たち(DMATに限りません)の日ごろからの頑張りにもっともっと目を向けて、評価される社会でなければならないと思っています。
熱しやすく冷めやすいというのは日本人のみの特性ではないのでしょうが、災害大国に住むものとしては日ごろからの敬意というものを大切にしないと災害対策の進化もないと思うのです。