日別アーカイブ: 2012年9月27日

リンカーンの凄味

第16代大統領リンカーンは幾多の名言を残していますが、一番有名なのはゲティスバーグでの演説にある『人民の人民による人民のための政治』だと思います。
先ごろの民主党代表選や自民党総裁選の報道を見ていて、このリンカーンの言葉に思いをはせた人が多かったのではないでしょうか?
青臭いようですが、それでもやはり本当にこの言葉通りの政治を切に願いますし、肝に銘じなければならないとあらためて思います。
私が、リンカーンが凄いと思いますのは、アメリカ合衆国の大統領であるからでも様々な名言を残しているからでもありません。
うつ病対策や自殺問題を勉強するために和歌山のある脳外科の先生からお話を伺ったことがありました。
そのときに「リンカーンですらうつ病だった」とおっしゃったのです。
日記だったか手記だったか忘れましたが、「私ほどだめな人間はいない。死んでしまったほうがよい」と書いていたというのです。
そこで、リンカーンの生涯を調べてみました。すると、なるほどと思わざるを得ませんでした。
1832年 失業 州議選落選
1833年 事業倒産
1834年 州議会当選
1835年 婚約者死亡
1836年 神経衰弱罹病
1838年 州議会議長落選
1845年 下院議員指名投票で敗北
1846年 下院議員当選
1848年 下院議員再選ならず
1849年 国土調査官を拒否される
1854年 上院議員落選
1856年 副大統領指名投票で敗退
1858年 上院議員再度落選
1860年 大統領に選出
人生の切り口にもよるのでしょうが、まさに凄まじいの一言のように思います。(※生涯の記述は後藤完夫「新フットボール専科」より)