成田を羽田をハブ空港にしようという発言が活発です。
その際、必ず出される事例がシンガポールであり仁川です。
私は二重の意味で間違っていると思っています。
一番恐れるのは、「遅れてきた青年」ならぬ「遅れてきた政策」で、もはや時代遅れなのに止められなくなることです。
かつて私は「ふじいの独り言」のなかで『コンコルドの誤謬』について書いたことがあります。
動き出してしまったプロジェクトや政策が、多方面に与える影響の大きさから失敗だとわかってからも止められなくなることです。
「もんじゅ」も典型のような気がします。「もんじゅさながらコンコルド」というと言いすぎでしょうか?
いずれにせよ、打つ手が一周遅れなのに、そのうえコンコルドの誤謬をやってしまっては勝てるはずがありません。
では、今なぜハブ空港なのでしょうか?
その理由がわかりません。
LCCと言われる安価な航空会社が安価に航空機を飛ばしている時代なのです。(安価だからと言って規模が小さいとは限りません。念のため)
乗客からすれば、誰が考えてもハブではなく直行便が楽に決まっています。
コストがどんどん下がっていけばハブなど飛ばされてしまうはずなのです。
シンガポールや仁川はそうなる可能性が高いと思います。したがって、こうした事例はモデルになりません。
第二に、これまでは羽田も成田も便数が限られていましたので、どうしても大きな機種で勝負するという面がありました。しかし、これからは違います。
機体も大きさではなく最適なサイズへと変わっていかざるをえません。
成田は、国内と海外を結ぶハブへと動き出すべきではないでしょうか?
これからが本当の意味での航空戦争のスタートだと思います。
新幹線のストロー効果という負の側面が今後明確になっていくことを考え合わせれば、いよいよ空の面白い時代に入った気がします。
そのときに日本人にぜひ頑張ってほしいのですが、外国人にも同一チャンスを与えるのが自由主義経済の本筋だと思います。
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