お恥ずかしいことに、日本にも電力取引所があるとは思いませんでした。
ホームページを見つけてびっくりしたのでした。
テレビを見ていると、節電のコマーシャルが流れます。
「節電ありがとうございます」と何かのキャラクターが頭を下げるCMです。
空色を基調にした映像で、新聞にも一面広告が出たりします。
こういうものを私たちの税金で流していると思うと心中複雑です。
電気事業法は、そもそも節電をしようと思わせるような法律になっていません。そればかりか「どんどん使いなさい。電気事業者はそれに合わせて電気を供給しますから」という取り決めです。(第18条)
私は、節電を真剣に考えるならやはり電力取引の仕組みをつくるしかないと思っていました。
そして、調べもせずに「節電のインセンティブがない」⇒「日本には取引所がない」と勝手に思い込んでいたのでした。ところが、何と2003年11月に設立しているのです。卸電力取引がスタートしたのが2005年4月だというのですから、もう6年以上活動しているのです。
にもかかわらず、電力の需給調整ができていないのはどういうことでしょうか?
結局、主務官庁も本当のところはやる気がなく、単なるよくある天下り先・外郭団体として設立した疑いすらあります。そうでないというのなら役員の出身団体を是非公表して欲しいものです。(理事長は元日銀理事のようです)
計画停電が実行され、節電のCMを税金を使って流されながら、電力の需給調整がほとんどなされてなく、この期に及んでそれが許されている日本社会はやはり劣化が進んでいるのかもしれません。
逆説的ですが、全国民がむしろこのCMを見るたびに腹立たしい気分になってほしいと思ってしまいます。
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