中学1年から山登りを始めたと言うと全国の山を歩いていたように思われてしまう。
しかし、40年のキャリアと言っても実際に登った山はほんのわずかである。
今回噴火した新燃岳にも登っていない。お隣の韓国岳に冬に一度だけ登ったことがある程度のものだ。
国土地理院のGPS観測によれば、新燃岳は2009年12月ごろから山体膨張が始まっていたという。
つまり約1年かけてマグマを貯めていた。
そのマグマだまりの位置と量は、火口の西北西約10キロ・地下約6キロに約六百万立法メートル(東京ドームおよそ5杯分)、火口直下地下約3キロのところに約百万立方メートル(東京ドーム0.8杯分)だと推定されている。
噴火直後から「えびの」と「牧園」を結ぶ観測点間の距離が縮んでいることが確認されている。
根拠はまるでないが、1年かかってたまったマグマであるから1年かかって放出するという長期化の可能性もある。
一方、気象庁の調査によれば高千穂河原ビジターセンターで2?3センチの降灰、御池小学校で5センチの降灰が確認されている。
降灰調査状況図を見ると火山灰の堆積量は分からないものの霧島から北東、南東方向へ広く降灰が確認されている。
かつて私は、火山灰による農業への影響について書いたことがある。
(第166回)2008年1月5日 宝永噴火300年
2センチ以上の降灰があると畑作物は1年間収穫不能、牧場も1年間使用不能となる。
稲作にいたっては0.5センチの降灰で1年間収穫不能である。
火山灰の影響がいかに恐ろしいかである。
宮崎、鹿児島は口蹄疫、鳥インフルエンザに加えてトリプルのダメージを受ける。
火山国である我が国にとって、国あげての支援策の実行が急務である。
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