月別アーカイブ: 10月 2013

土地開発公社の解散

今朝の新聞各紙は、松戸市が提案した土地開発公社解散の議案を議会が否決したことを報じました。
毎日新聞は『松戸市議会 解散案を否決 土地開発公社 三セク債適用困難に』という見出しでした。
公社の解散問題もさることながら、市長提案を議会が否決したということにニュースバリューがあったのかも知れません。
さて、赤字の第三セクターの処理については相当綿密に議論する必要があります。
実体的には「土地開発公社」=「市」ですので、公社の解散は損失の確定ではあっても、いわゆる株式の損切りとは異なります。赤字の原因である『土地』の所有権が「公社」から「市」に移るだけです。『土地』そのものが処分できたわけではないのです。
まず何よりも、目的は松戸市の財務内容をよくすることでしょうから、解散によってその目的が達せられるのかという吟味が必要です。
そのほか、なぜ今解散なのか、解散という処理法でよいのか、公社解散に耐えうる財務力が松戸市にあるのか、公社がこうなった責任を問う必要はないのか、といった事項が考えられます。
報道によれば、議員からは「唐突な提案だ」「解散決定に至るまでの経過が見えてこない」との意見が続出したとのことです。
私自身、土地開発公社の解散は寝耳に水でした。どうも公社解散について市長の検討が不十分だったと思えてならないのです。

嘱託職員の再雇用問題

本年10月1日をもって千葉県の『嘱託取扱要綱』が改正されました。
千葉県の嘱託職員は『あらかじめ雇用期間を定めなければならない。』『年度をまたがって定めることはできないものとする。』という規定でした。
それをこのたびの改正によって、高度な専門知識を要する場合には、より長く雇用ができるよう道を開いてもらったのです。
たとえば、消費者センターの『消費生活指導員』です。
県のセンターは、市町のセンターでは解決が難しい事例を取り扱うなど、まさに「センターのセンター」としての機能が求められます。
そこで、私は平成24年12月議会(2012・11・28)に以下の発言をしました。
『消費生活の問題ですが、市町村の指導に当たる立場の県の指導員が1年契約で毎年契約をしなければならなくて、しかも5年が限度だということで、果たしてそれで質の高い消費生活相談が行っていけるのかどうかという疑問が実はあります。相談業務というのは、いかに高いスキルを持った指導員を擁するかということが全てであると言っても過言ではございませんので、ここにはぜひ予算つけていただいて、有能な人材の確保に努めていただくよう強く要望したい』
この発言を真摯に受け止めていただき要綱を改定していただいたことについて、関係者の皆さんに敬意を表したいと思います。

ターミナル駅の『憂鬱』

新宿や東京といった巨大ターミナルでなくとも、松戸や船橋といった規模のターミナル駅にも『憂鬱』はあります。
御茶ノ水駅のように、快速電車から各駅停車へ同一ホームでの乗り換えができず、別のホームに渡らねばならないという『不便さ』です。
松戸駅では複雑ですので、船橋駅を事例に考えてみたいと思います。
JR船橋駅には、「快速電車の上り下りや特急が通過する」ホームと「各駅停車の上り下り」ホームの二つがあります。
仮に、これを御茶ノ水駅のように「快速の上りと各停の上り」と「快速の下りと各停の下り」にするにはどうしたら良いでしょうか。
1、各停は全駅に止まるので、これまで各停ホーム一つだけだった東船橋や幕張など沿線全駅のホームを二つにする。
2、各停よりも快速の方が車両が長いので、各停専用ホームを延ばす。
3、特急や長距離の電車については千葉駅より先に行けるよう千葉駅各停ホームから先へのレールを敷設する。
4、快速や特急が通過する駅ではホームにいる利用客の危険性が増すので、ホームドアを新設する。
上記4点は、上りの快速電車が使っている線路が各駅停車の下りにも使えるという前提に立ってのことですが、とりあえず技術的には可能ではあります。ただしコストの大きさは非常に悩ましい問題です。
そうであれば、せめてホームからホームへの移動の完全バリアフリー化は何としても推進してまいりたいと思います。