このまま国債が発行され続けると日本という国が「破たんする」「破たんしない」 で有識者の意見が真っ向から分かれている。
かつて、バブル経済の絶頂期に向かっている時代に、やはり「地価は暴落する」「地価は暴落しない」 という議論の対立があったことを思い出す。
バブルの時には暴落派が圧倒的に少なかったが、今度のケースでは破綻派が多数に見える。
3月24日に成立した平成22年度予算では、国債発行額は44兆3030億円だ。(このうち赤字国債は37兆9500億円)
しかし、ここで特に注意すべきことは、この金額はあくまで新規発行分に限ってのものであり、これまで発行した公債の支払いのために発行する借換債は含まれていないことである。
借換債の発行額は102兆6109億円(前年比11兆6195億円増)であり、先の新規発行分と合わせると実に146兆9139億円である。
歳出において、仮に利子を無視すれば20兆6491億円の国債費の計上がなされているので、この分を差し引いても126兆2648億円という巨額である。
税収は37兆3960億円なので、これは約3.4倍の金額である。
借金が返せないので借金をする。
その借金は収入の3.4倍。
これはどこから見ても異常事態であって、これが家計であればとっくの昔に破綻している。
漫画風に言えば「おまえはもう死んでいる」状態である。
もちろん借りている相手の9割以上が国内の人や法人や団体だと言う特殊事情はある。
家計と異なり、借りている相手イコール返済義務者でもあるという指摘がしばしばなされる。
しかし、実はその返済義務者が急速に老いて元気がなくなっているというのが現在のわが国の状況なのである。
本当に60年かけて返済するというのなら、そのタイムスケジュールをとりあえず示してみてほしい。
60年先の国債残について数パターンを見せて欲しいのである。
この際、そのスケジュール表のリアリティには目をつぶろう。
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