日別アーカイブ: 2010年5月7日

約束破りの法則(第369回)

普天間の問題で、鳩山首相が「最低でも県外」と言っていたのを「公約でもなんでもない」と言い出すにいたっては・・・・。
もしかしたら本当にこの人は病気なのかと思う。
さて、守れない約束をしてしまって結果として約束破りというパターンがある。
これが第一法則である。
この法則は、民主党のマニフェストの中にたっぷりと見つけることができる。
この普天間の問題などもこのパターンといえる。
ところが、第二の法則として、本当は守れるのに守らなかったパターンがある。
郵政への預け入れ限度額をかねてから半分の500万円と主張していたのがいつの間にか2倍の2000万円となってしまった問題。
政治と金の問題で、鳩山首相が「検察の解明が終わった段階で、知りうる事実をすべて国民の皆さんに説明したい」(12月4日・民主党両院議員総会)、「裁判が終わった暁には検察に書類の返還を求め、皆様方に見ていただきたい」(3月3日・国会答弁)と言っていたにもかかわらず、山口那津男公明党代表との党首討論では「(資料提出は)必要ない」と言い出し、国会答弁まで実は嘘だった。
そして、これも許せないのだが天下り問題である。
民主党のマニフェストは、5原則5策という重点政権構想があり、その中心主張が「税金のムダづかいと天下りを根絶します」だった。
その上で、5策の中にもわざわざ「天下り、渡りの斡旋を全面的に禁止する」と掲げていた。
ところが、日本郵政社長は元大蔵省事務次官の斉藤次郎氏であり、副社長は財務省の坂篤郎氏である。
齊藤氏は、東京金融先物取引所理事長、研究情報基金理事長、国際金融センター顧問などを経て郵政社長に。
坂氏も農林漁業金融公庫副総裁、損保協会副会長を経て日本郵政副社長であるからお二人とも「渡り」そのものではないか。ではもう一人の副社長は誰かと思えば、総務省出身の足立盛二郎氏である。
足立氏も簡易保険加入者協会理事長、NTTドコモ副社長を経ての就任なので、こちらも「渡り」そのものだ。
こういう事実を積み重ねてみると、鳩山氏はもしかしたら病気なのか?と多少はかわいそうに思ったことが実に馬鹿馬鹿しく思えてくる。
つまり、鳩山氏は病気なのではなく、そういう体質だったのだ。
民主党ならびに民主党政権そのものが国民を裏切ることをなんとも思っていない体質だったことに気づくのである。
そして、その政権があと4年続くのかと慄然とするのである。