月別アーカイブ: 2月 2012

銚子市、旭市を視察しました

東日本大震災から約1年が経過しました。被害を受けた地域がその後どうなっているのか、復興が進んでいるのか、銚子市ではマリーナの被害状況、旅館やホテルの風評被害、旭市では飯岡漁港の視察をしました。
宿泊施設の風評被害は、3月11日から数か月間の開店休業状態が特にひどく、各ホテルの総支配人の皆さんも「当時を思い出すのも嫌や」とおっしゃっておられました。
通常は夏が最も繁忙するシーズンなのですが、売り上げは例年の4割減、このところようやく個人のお客様は戻ってきたものの団体は全然戻らないとのことでした。
風評被害に対する補償がいつまで継続されるものなのか不安であると語っておられました。
旭市の飯岡漁港ではおりしもイワシ漁の船が帰ってくる時間帯に当たり、期せずして水揚げの実際をみることができました。
漁港の整備やそのほかいろいろ現場の声を聴かせていただきました。
2月17日から始まる議会でしっかりと取り上げてまいりたいと思います。

どこまで国民を裏切るのか!

今日の朝刊各紙は福島第一原発線量マップの公表遅れを一斉に報じました。
民主党政権は、どこまで私たちを愚弄するのか!いったい、国民主権とはなんなのか!心底怒りを覚えました。
千葉日報の記事をみますと見出しは『線量マップ、まず米側へ』とあります。
東京電力は、昨年4月下旬に福島第一原発敷地内の放射線量マップを公表しましたが、実はその一か月以上も前にアメリカの原子力規制委員会に情報提供していたというのです。
3月22日にマップを作成して、ほぼ毎日アメリカ原子力委員会に電子メールで報告をしていたにもかかわらず、東電が日本国民に公表したのは4月24日のことです。しかも、4月23日に国内で報道されてしまったのでしぶしぶ公表したという形です。
一方、政府側はどうしていたかというと、『事故の3日後から文科省が外務省を通じ、米軍に提供していた。(中略)気象庁は事故直後から
国際原子力機関に放射性物質拡散予測データを逐次報告していた』というのです。
あまりにひどすぎる話です。
民主党政権は、日本の政権ではなく、まるでアメリカの政権です。
各省庁もアメリカ文部科学省、アメリカ外務省、アメリカ国土交通省と改名してはどうでしょうか?もちろん日本人の税金は一切使わずに!
実は、福島原発事故後、日本の事故であるにもかかわらず、米軍の放射線マップを見ているというおかしな事態に陥っていました。
私は、てっきり米軍がヘリコプターを飛ばして独自に線量を測っていたのかと思っていましたが、もともとも出どころは我が国政府であり、わが国電力会社であることを知って、怒りと同時にあまりの情けなさに悄然とするばかりです。
国民は本当に怒りの声を上げないと、この国の政府は外国のための政府になってしまいます。

時の流れと言ってしまえば・・・

2月9日に自治体政策学会の講座があり、久しぶりに東京に出ました。
その帰りに、何十年ぶりかで懐かしい下町を歩いてみました。
私が小学生のころは、我が家は『浜屋』という屋号の雑貨店を営んでいましたので、蔵前や馬喰町、小伝馬町へよく仕入れに行っていました。
その関係で、私の通っていた歯医者も東京のあるビルの一角ににありました。
この第2Nビルは、偶然にも友人が毎年開いていた個展会場(ギャラリーK)の隣でしたので土地勘は鈍っていません。
まず、その第2Nビルを訪ねてみますと、ちょうど解体工事の真っ最中で時の流れを感じずにはいられませんでした。
次に、父や母に連れて行ってもらっていた浅草橋の食堂(S家)で食事をしようと思っていましたら、なんと廃業です。
それではと、とんかつの百万石さんを確認に行きましたら、こちらはちゃんと営業されていましたが、今度は時間が早すぎて準備中です。結局、駅近くのお蕎麦屋さんに入ったのでした。
S家さんは、先日家内との会話で久しぶりに行こうよなどと話していましたので、実にがっかりしました。
浅草橋界隈は思ったよりも賑わいが感じられて何よりでしたが、町並みは相当変貌しています。
それこそ変わっていないのは、浅草橋の駅舎とその周辺くらいでしょうか。
エトワール海渡の前の道からは夕映えのスカイツリーが見えます。
私の結婚式の引き出物に買った時計はエトワール海渡で買ったものだったことを思い出しながら歩いたのでした。
(結婚後26年も経っているのに、近所のNさんのお宅では、その時計がきっちり動いています)

同じ構図ー原発と国債

国債残高が800兆円になろうとしています。
対GDP比でみるとイタリアやギリシヤよりもはるかに悪い状況ですが、わが国の国債は順調に消化されています。
順調に消化されていることは、他に投資先がないことの裏返しですので良いことか悪いことか何とも言えません。
ともあれ事実として順調に消化されていますので、単に国債残高のGDP比だけではなく、消化している保有者の考え、保有形態、経済状況などが消化具合の良し悪しにかかわるのだということはわかります。
さて、それでも国内消化には限りがあるのもまた事実です。
「週刊ダイヤモンド」2月11日号の野口悠紀雄氏の『超整理日記』によれば、消費税増税を加味したとしてもあと10年程度で国内金融機関の国債消化資金は底をつくと試算しています。しかもこれは楽観的な計算のようです。
いきなり話は変わりますが、原発の行く末も実は全く同じ構図に見えます。
新たな原子力発電所が建設できないとすると、既存の原発が老朽化すれば停止せざるを得なくなります。
聞くところによると九州電力の玄海原発などは使用済み核燃料プールの空き容量は3年分だとされていますので、そちらのタイムリミットの方が早い原発も出てくるでしょう。
すなわち、国債における「新たな投資先がない状態」イコール原発における「新たなエネルギー開発がない状態」にダブって見えます。
マネーとエネルギーと分野は異なりますが、いずれも日本経済に突き付けられた厳しい剣に変わりはありません。
こんなことは当然わかったうえで政策を打ち出していかねばなりませんし、議論をしていかねばなりません。
現在、東海・東南海・南海地震や首都直下型地震への対策が連日報じられていますが、マネーやエネルギーについても危機的状況だという受け止め方がなされているのでしょうか。
5年先10年先に焦点を当てた明確なビジョンを打ち出すタイミングを間違えれば、それこそ巨大地震並みの悲劇が到来するのです。

日本海溝海底地震津波観測網の整備は?(2)

(前回からの続き)
太平洋岸の地震津波観測はようやく端緒につきました。
基本的な事業内容は、①海底地形・地質を把握し、ケーブル敷設ルートを選定する。②地殻構造が安定で適切な観測点かどうかを確認する。③ケーブル式観測網に組み込む海底観測装置を開発する。という3つから成り立っています。
この事業が完成すると、北海道の東南海沖から房総半島沖までの太平洋に地震・津波体制が出来上がります。
したがって、この3次補正予算の後、平成24年度予算はどうなるのかが非常に気になっていました。
このほどの地震調査研究関係の政府予算案をみると、文部科学省研究開発局の予算のなかに『日本海溝海底地震・津波観測網の整備』として126億1300万円の計上があり、とりあえずホッとしました。
研究開発や観測網の整備は息の長い事業となります。高精度の津波即時予測システムの開発や地震象の解明も例外ではありません。
現在のシステムは、陸上の地震計により津波の高さを推定しているためにどうしても精度に限界があります。
太平洋岸の原発のことを考えあわせても一日も早く整備されるよう、今後も訴えてまいりたいと思います。