(前回からの続き)
太平洋岸の地震津波観測はようやく端緒につきました。
基本的な事業内容は、①海底地形・地質を把握し、ケーブル敷設ルートを選定する。②地殻構造が安定で適切な観測点かどうかを確認する。③ケーブル式観測網に組み込む海底観測装置を開発する。という3つから成り立っています。
この事業が完成すると、北海道の東南海沖から房総半島沖までの太平洋に地震・津波体制が出来上がります。
したがって、この3次補正予算の後、平成24年度予算はどうなるのかが非常に気になっていました。
このほどの地震調査研究関係の政府予算案をみると、文部科学省研究開発局の予算のなかに『日本海溝海底地震・津波観測網の整備』として126億1300万円の計上があり、とりあえずホッとしました。
研究開発や観測網の整備は息の長い事業となります。高精度の津波即時予測システムの開発や地震象の解明も例外ではありません。
現在のシステムは、陸上の地震計により津波の高さを推定しているためにどうしても精度に限界があります。
太平洋岸の原発のことを考えあわせても一日も早く整備されるよう、今後も訴えてまいりたいと思います。
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